9月の安倍・黒田会談で何が話し合われたかつまびらかではありませんが、

安倍総理は日銀決定会合の日に内閣改造をぶつけてきたわけです。

市場の期待は嫌が上にも高まり、日経平均は18000円台前半まで上昇。

いよいよ安倍政権側の本格的な「反攻」という空気が広がっています。

ただ、ちょっとだけ気がかりなのは、あまりにも皆の注目が集まり過ぎ、

サプライズの要素がかなり色褪せてきていること。

多くの人が「追加緩和はあるもの」と考えていますし、

改造内閣の布陣は決定前にもかかわらず、次々と報道陣に漏れています。

いずれも、これまで安倍・黒田体制にはみられなかった現象です。

私としては、もちろん、政府・日銀とも良い「玉」を発射し、

8月からの苦境を巻き返すことを「期待」はしていますが、

こうも内容が表に出過ぎてしまうと逆に心配になります。

すでに、現在の株価位置は「10月7日の反攻」をかなり織り込んだとみられ、

「ポジティブ・サプライズ」を前提としてここまで上昇しているのであれば、

「新しい材料なし」だと「失望」を招く恐れがあるからです。

いずれにせよ、指標や政策決定だけは、

「蓋をあけてみないとわからない」というのが私のスタンスです。

かつて、「与党の有力筋からの情報」などを真に受けた挙句の果てに、

それが「観測(アドバルーン)情報」や「攪乱情報」だったりして、

すっかり「肩すかし」をくってがっくりと首をうなだれた人を、

いくらでも上げることができるくらい、政界の一寸先は闇だからです。

特に、重要な政治決定は最後の5分でいくらでもひっくり返りますので、

状況を見極めて、適宜適切に動いたほうが賢明であると考えています。

さて、「運命の10月7日」。

黒田総裁はどう動き、安倍総理はサプライズを仕掛けてくるでしょうか。

私としては、前号メルマガ(第76号:10月4日発行)のシナリオを軸に、

あまり心を乱されることなく、淡々とやろうと考えております。

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