当面の「現状維持」と遠からずの「正常化」。
先週末の日経平均は反発。
「植田総裁」が国会に登場し、
当面は現状を維持する方針と、
そうすることになる理由を、
論理も明快に述べたことで、
市場に安心感が広がって、
日経平均も買い戻されました。
話す内容もさることながら、
「市場との対話」の姿勢や、
公の場での答弁能力なども、
見極めるべき対象でしたが、
いずれも市場参加者からは、
安心できると判断されたようです。
もっとも、現状維持とはいえ、
一定の条件付きのことであり、
遠からず政策は転換され、
「出口」が検討されることも、
あわせて明言されています。
前号メルマガ(第462号:2月26日)で、
その内容を詳しく分析していますが、
「異次元緩和」を幕引きして、
金融を「正常化」させることが、
「植田体制」のひとつの使命であり、
市場もこれをよく認識した上で、
日銀の動きを注視することになります。
歴史的な転換点です。
いずれにせよ、同意人事プロセスは、
まだ残されているところですし、
黒田体制から「植田体制」へと、
交代がなされる前後の時期にも、
いくつかヤマ場が予想されます。
見事な答弁ぶりではあっても、
日本市場をめぐる不安の種が、
解消したわけでもないことを、
しっかりと肝に銘じた上で、
来月以降のヤマ場に注目し、
適宜適切に動きたい局面です。
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