米英欧の好材料・悪材料と「変異株」の恐怖
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均は続落。
一時、大きく値下がりしたものの、
引けにかけてかなり切り返しており、
下落幅は48円と非常に小さいです。
前号メルマガ(第348号:12月20日)で、
今週明けの波乱要因を指摘していますが、
昨日時点ではどれも破裂していません。
米国では追加の経済対策が合意され、
ようやく議会で成立することになり、
あわせて「つなぎ予算」が延長され、
懸念された政府閉鎖も回避されました。
株式市場にとっては好材料です。
一方、デッドラインを過ぎたはずの、
英国とEUの間のFTAをめぐる交渉は、
最後の溝が埋まらないようですが、
お互いに決裂を宣言するにも至らず、
まだ交渉を続行するのだといいます。
何が本当のデッドラインなのかは、
もはやよくわからなってきましたが、
英欧双方が忍耐と冷静さを維持して、
波乱を回避するつもりがあるのなら、
これも市場にとっての好材料です。
ただ、本当に決裂が回避できるか、
双方の発言からは確証が持てず、
お互いにその気はなかったとしても、
ハプニング的に時間切れとなって、
「合意なき離脱」に陥るという、
そんなシナリオも否定はできません。
また、FTA交渉でギクシャクするなか、
英国で発生した新型コロナの変異株が、
欧州各地に飛び火しつつあることで、
英国だけでなく欧州全域においても、
緊張に包まれつつあるところです。
せっかくのクリスマスですので、
往来や接触を緩和した地域も多く、
そうしたところに危険な変異株が、
入り込んでしまうという懸念に、
市場の方も身構えつつあるようです。
夕刻からナイトセッションの方は、
大きく下げているところですが、
このまま波乱の展開になるのなら、
大納会での「掉尾の一振」は、
ちょっと苦しくなりかねないため、
よく注意してみておきたい局面です。
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