「12月相場」で注意すべきこと。
株式市場の「宴」は続いています。
先週は「バイデン政権」の発足に向け、
トランプ大統領の態度が軟化したことや、
その「バイデン政権」の閣僚の顔ぶれを、
市場が大いに好感したことなどがあり、
米国市場も沸騰するような上昇を続け、
NYダウはついに3万ドルを突破しました。
開発中の新しいワクチンについて、
良い報道が続いていることなどや、
菅政権が年明けの通常国会に向けて、
「3次補正」を準備するといった、
「バブルの燃料」が供給され続け、
日経平均も「青天井」の様相です。
もっとも、日本の政界については、
安倍前総理の「桜」疑惑が再燃して、
与党内の力関係と今後の政治日程に、
大きな変化がありそうではありますが、
前号メルマガ(第345号:11月29日)で、
その背景と中身を分析した限りにおいて、
当面、菅総理の足下が危うくなって、
政権が脆弱化する方向にはなっておらず、
市場に冷や水を浴びせてはいません。
株式市場は「明るい年末年始」に向け、
上昇圧力はまだ維持されているようです。
しかしながら。
来年1月に発足する「バイデン政権」も、
1月の通常国会に臨む日本の菅政権も、
多種多様な波乱要因を内包したまま、
盤石とは言い難い政権運営を強いられ、
いつ市場の期待を裏切ることになるか、
予断を許さない状況であることもまた、
前号メルマガで詳しく述べた通りです。
すでにバブル相場になっている以上、
相場の環境が変わったその瞬間に、
流れが急変することはあり得るため、
この「宴」でしばらく踊るにしても、
その腹づもりだけは必要と思われます。
「12月相場」はそうした予兆を捉えて、
次の転機に備えることも重要ですので、
「宴」に酔いしれてしまわないように、
冷静さと合理的な思考を維持しつつ、
情勢の推移を見極めたい局面です。
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