「永田町の力学」と今後の相場展望。
安倍総理の突然の辞任表明で、
日経平均も乱高下した先週金曜でした。
このブログでも述べてきたように、
辞任は「遅いか早いか」の違いだけで、
もはや既定路線となっていましたので、
総理がどういう幕引きを図った上で、
「次」の戦略を練るのかという点が、
内政と市場の大きな焦点でしたが、
記者会見での総理の話しぶりや、
「後継政権」への関与の度合いをみて、
市場には一定の安心感が広がっており、
株価は一時的に急落したものの、
だいぶ戻して様子見模様で引けています。
前号メルマガ（第332号：8月30日）で、
誰が最大の「権力」を持つことになり、
経済政策がどう変化していくかなどを、
シナリオとして考察していますが、
当面、市場が動揺するような事態は、
辞任表明の記者会見を見る限り、
避けられそうな期待が広がったのは、
永田町の力学を考えると納得します。
もっとも。
前号メルマガでも指摘している通り、
仮に安倍政権が継続していても、
幾多の問題が「先送り」された結果、
9月以降の相場には大きな懸念があり、
身構える投資家も多かったものです。
「後継政権」が誕生したからといって、
それらの問題が解消するわけではなく、
むしろ前政権との力量の差がでるぶん、
懸念が深まる恐れがあるところです。
無論、そうしたことを百も承知の上で、
「後継政権」は発足するでしょうから、
できれば「ご祝儀」が続く期間のうちに、
仕掛けるものを仕掛ける可能性はあり、
これも相場を動かす要因になります。
いずれにせよ久々にむき出しの形で、
「権力」をめぐる闘争が開始されており、
主要プレイヤーの判断の如何によって、
相場が大きく左右されそうですので、
今後も常に情勢の推移を正しく見極め、
適宜適切に動くべく備えたいところです。
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