日米英中の「政治情勢の変化」と来年の日経平均。
昨日の日経平均は小幅に続落。
超重要イベントを前にして、
どんな材料が飛び出してくるか、
世界中が見守っていますが、
良くも悪くも何の動きもなく、
ポジションがとりづらい状況です。
「魔の水曜日」という言葉があるほど、
SQ週の中日(なかび)に動くことがあるため、
日経平均も期待と警戒と混在しましたが、
仕掛ける方に何の手がかりも与えないまま、
じりじりと時間だけが経過していきました。
売買代金も一向に膨らまないまま、
非常に小さい上下の値幅の中で、
ひたすら「様子見」が続いた一日でした。
英国の選挙情勢は全く読みづらく、
与党が過半数をとれるのかどうか、
蓋を開けてみるまでわかりませんし、
首相自身の当選すらやや不透明です。
また、トランプ政権の閣僚・高官達が、
期限の迫る対中追加関税の発動について、
それぞれに異なった見解を示しており、
なんとも判断する材料がありませんし、
肝心のトランプ大統領自身の発言が、
日によって、時によってバラバラです。
前号メルマガ(第294号:12月8日)で、
「米中協議」について分析しましたが、
トランプ政権は中国だけを相手に、
「第1段階」を協議しているのではなく、
米国議会と世論の反応を見極めつつ、
自らの「生き残り」を模索しています。
また、恐らくは「交渉術」の一環として、
硬軟の発言を取り混ぜてみることで、
中国側を揺さぶって「譲歩」を迫り、
取り分を大きくする意図もありましょう。
それゆえにこそ外部の人も揺さぶられ、
特に投資家は判断に苦しんでいます。
英国、そして米中をめぐる政治情勢が、
あまりにもインパクトが大きく、
かつ読みづらいものであるために、
昨夜はFOMCなどもありましたが、
市場はほとんど反応しておらず、
米英中の政治要因の推移のほうに、
より大きな関心と注意を払って、
ほぼ凍り付いたような状況です。
逆に言えばこの要素がはっきりすれば、
相場が大きく動き可能性はありますので、
ギリギリまで注意を切らすことなく、
情勢の推移を見守る必要があります。
日本国内の政治状況についても、
安倍総理の「逃げ切り」だとは、
どうも単純に言えない状況であり、
政界に発生した「地殻変動」は、
年末年始から来年にかけて、
激しく動くことが予想されますし、
それは来年以降の政局シナリオを、
確実に大きく変えていきそうです。
日経平均の中長期展望にとっては、
非常に大きなファクターですので、
次号メルマガ(第295号:12月15日)の中で、
最新情報とともに掘り下げる予定です。
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