「高値圏での悪材料」と12月のカレンダー。
昨日の日経平均は反落。
後場には少し押し戻す動きもあって、
下げ幅は限定されてはいるものの、
「上ブレ」分がまた修正されました。
前号メルマガ（第293号：12月1日）で述べた、
臨時国会を「逃げ切り」とする見通しや、
巨額の株価対策が出てきたこともあり、
国内要因の上昇圧力は観測されますが、
海外では悪材料が出てきています。
規模はさほど大きくないとはいえ、
米国による欧州に対する追加制裁は、
市場の空気に水を差すものでした。
また、昨夜はトランプ大統領が、
進行中の「米中協議」の成立は、
「次の大統領選」の後でも良いと、
やや後ろ向きの発言をしたことも、
無視できない冷や水といえそうです。
いつもの「トランプ流交渉術」で、
はったりや脅しを交えるやり方であり、
まだ「第1段階」の合意の可能性は、
消えたというわけでもありませんが、
「期待」がしぼんでしまうのは当然で、
昨夜の米国株は一時、大幅安になりました。
前号メルマガの中ではかなり詳しく、
この12月にトランプ氏をとりまく状況を、
具体的な日程とともに分析しましたが、
中国への融和モードには限界があり、
強硬姿勢を維持せざるを得ないことは、
わりと明瞭に予想されたところです。
だからこそ「売り目線」を維持したのですが、
日経平均は「例の水準」を少し超えて、
若干、「上ブレ」気味に推移して、
「高値圏の攻防」を続けてきたものの、
そこで悪材料が出てきてしまっています。
警戒された「高値圏での悪材料」ですが、
こういう状況での「高値トライ」は、
やはり少し苦しくなってきています。
この先も重要日程が相次いでおり、
主要各国の指導者個々人にとっても、
「のるかそるか」の攻防が続きます。
市場の「期待」はまだ維持されるのか、
それとも緊張と混乱が高まるのか、
指導者達がカレンダーを眺めつつ、
「次の一手」をどう打つかによって、
大きく左右される局面ですので、
引き続き情勢の推移を注視した上で、
適宜適切に対処したいところです。
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