昨日の日経平均は大幅反落。

米欧間で貿易摩擦が再燃した上に、

「米中協議」の見通しがやや暗くなり、

相場環境が「暗転」しつつあったため、

日経平均も大きく下落しています。

ただし、トランプ大統領の強硬発言は、

交渉での揺さぶりを目的とした、

いつものブラフという見方もあり、

「第1段階」の合意が成立する可能性まで、

まだ完全に消えたわけではありません。

昨夜はブルームバーグの報道で、

トランプ氏の強硬発言とは裏腹に、

米中の「歩み寄り」が指摘されたため、

また「第1段階」への期待が高まり、

米国株はかなり戻してきてもいます。

「部分合意」が成立すれば、

あるいは成立の可能性があることが、

ずっと意識され続ける限りは、

日経平均も完全に崩落することなく、

一時的にも高値を目指す可能性は、

まだ残っていくものと思われます。

ただ、「第1段階」は成立しても、

その後の「歩み寄り」には限度があります。

米国議会が中国に対する強硬姿勢を強め、

ウイグル問題でも攻勢をかけてきた以上、

これを無視するわけにもいきません。

トランプ政権と米国議会の間の緊張は、

年末にかけてさらに高まっていきそうで、

意外に早く「重大局面」を迎えることも、

あり得なくない状況になっています。

トランプ政権の対中交渉姿勢は、

こうした国内情勢に左右される要素も、

かなり大きなものがあると考えられ、

どういう方向に転じていったとしても、

市場へのインパクトは大ですので、

次号メルマガ(第293号:12月8日)で、

また詳しく分析する予定でおります。

それから、日本では臨時国会の攻防が、

事実上、昨日でほぼ終わっているため、

政権側には「逃げ切り」のムードが、

だいぶ広がってもいるようです。

しかし、かなり大きな禍根が、

残ってしまっているのも事実です。

与党内の不満と危機感は無視できず、

野党側にも地殻変動を誘発したようで、

二転三転して「瓢箪から駒」のように、

思わぬ政局劇を引き起こす恐れもあり、

手放しでは楽観できない状況です。

次号メルマガではそうしたあたりも、

詳しく分析する予定でおります。

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