日経平均は正確に「例の水準」で反落。
昨日の日経平均は続落。
議会可決の「香港人権・民主主義法案」に、
トランプ大統領が署名するという報道が、
市場にとって悪材料と認識されて、
一時、400円超の下落劇につながりました。
「米中対決」の大きな文脈のなかでは、
「貿易戦争」の戦線もさることながら、
香港や台湾の民主・独立の問題という、
さらに深刻な第2、第3の戦線が燻ります。
安全保障面を含むさらなる衝突の危惧が、
本当に現実味を増すようになってくれば、
パニック的な下げの拡大もあり得ます。
もっとも、その後、トランプ政権が、
ファーウェイの禁輸緩和手続きを始めたり、
中国側が協議の「部分合意」ついて、
「第1段階」の進展を楽観視したりと、
米中双方が株価と景気に配慮を示し、
下落の流れを一段落させたりもしています。
中国側は米国の代表団にシグナルを送り、
「米中協議」の続行を呼びかけており、
交渉は即座に決裂しないとの認識が、
一定程度、市場を支えているようです。
日経平均もまだ2万3千円台をキープし、
再上昇の可能性に含みを持たせています。
「米中対決」が「先送り」ならば上昇、
緊張が高まれば下落という具合に、
わかりやすく市場が反応していますが、
次号メルマガ(第292号:11月24日)では、
米中間の懸案と双方の利害を整理して、
来年にかけての材料の出方を分析して、
今後の相場を展望する予定です。
また、日本の「桜国会」はとりあえず、
最初のヤマ場を越えたところでもあり、
会期の残り日程をめぐる攻防から、
来年にかけての「駆け引き」の方へ、
与野党の関心が移りつつあるようです。
前号メルマガ(第291号:11月17日)で、
詳しくその理由を申し上げたように、
今国会は「逃げ切り」が濃厚ですが、
とはいえ最大の懸念点については、
むしろ火種の強さが増してもいますから、
永田町は今後の政局をめぐる思惑で、
様々な情報戦が展開されています。
こちらもまた日経平均の未来の位置に、
密接に関係する材料となり得ますので、
これまた次号メルマガで分析の予定です。
ところで。
日経平均は「高値トライ」に失敗して、
最高値から800円ほど下落したわけですが、
今回の上昇局面で「天井」となったのは、
今月の一連のメルマガで指摘しておいた、
「例の水準」のあたり、どんぴしゃりです。
この「水準」を超えて「上ブレ」するには、
相場環境の根本的な好転が必要であり、
その見通しはほとんど見られないことを、
一連のメルマガやブログで指摘しており、
正確に「例の水準」を基準としながら、
「売り」目線を継続していましたから、
今回の暴落はメルマガ読者の皆様には、
特に不思議ではなかったと思われます。
「時鳥トレード」は完全に有効でした。
気になるのはこの後の「水準」です。
いったん、調整などが発生した後に、
市場のコンセンサスが変化することは、
よくある話でもありますので、
爾後の相場環境の変化にともなって、
戦略を変える必要が出る場合もあります。
次号メルマガではこのあたりも勘案して、
今後の展望と戦略を考察する予定です。
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