米中の「駆け引き」と日本の「桜国会の攻防」。
昨日の日経平均は続伸。
前場ではやや下げたものの、
特段の悪材料が出たわけではなく、
「下がらない」ことが確認されると、
また先物主導で上を目指しました。
もっとも、上下の値幅は大きくはなく、
東証一部の売買代金は2兆円割れと、
上値から上値を追っていくような、
高揚感のようなもの後退しつつあります。
前号メルマガ(第291号:11月17日)で書いた、
「例の水準」を若干、上回った位置で、
上昇の速度も鈍っているという状況です。
「高値トライ」の可能性はまだありますが、
確固とした情勢好転がない状況での上昇には、
危うさを孕んでいる恐れも否定できないため、
少し「様子見」気味になるのも理解できます。
情勢は刻一刻と動いています。
米国はファーウェイの禁輸猶予を延長し、
FRBにも強力な圧力をかけ続けるなど、
足下の株価と景気に配慮を示しており、
米国株は史上最高値を更新中ですが、
「米中協議」の先行きに中国側から、
悲観的な見方も示されるようにもなり、
折から緊迫する香港や台湾の件もあって、
「融和」や雪解けの雰囲気はまだみえません。
良くも悪くも上下どちらの方向にも、
大きく動きそうな状況にあるまま、
米中両国の「駆け引き」が続いています。
一方、日本の国内政局も緊迫中です。
すでに「桜国会」の様相を呈しており、
「国会の攻防」はヤマ場を迎えています。
前号メルマガで詳しく指摘したように、
今国会での「逃げ切り」は可能だと、
政府・与党は見込んでいるようであり、
予算委だけでなく内閣委員会でも、
総理出席の集中審議を回避する方向に、
その方針を転換してきたようです。
ただ、「物証」を示せば終わる話を、
「ない」として「逃げ切り」を図れば、
この問題は否応なく長期化しかねず、
後々の影響は大きくなりかねません。
現時点での「玉」が限られているとはいえ、
野党はさらにヒートアップしそうですし、
前号メルマガでもご紹介したように、
総理の足元が一枚岩ではないことに、
不安を覚える人も多く存在しており、
ここから飛び出してくる「何か」が、
思わぬ大波乱を招く懸念が燻ります。
日経平均はこうした状況で、
「高値圏の攻防」が続いていることを、
よくよく肝に銘じておきたいところです。
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