「高値圏の攻防」と日本国内の「異変」。
日経平均は「高値圏の攻防」が継続。
「米中協議」をめぐる観測が錯綜し、
交渉の行き詰まりを指摘する報道があり、
雲行きが怪しくなりかけていましたが、
米国政府の経済系高官のコメントで、
再び楽観論が力を得たことなどがあり、
米国株は史上最高値を更新しています。
日経平均もこれに「連れ高」して、
高値圏で一進一退の状況となっており、
ある水準に達して下がっていないことは、
前号メルマガ(第291号:11月17日)で、
株価位置の意味とともに確認しました。
米中間に劇的な「手打ち」はないとしても、
株価だけは高く誘導したいという思惑は、
両国の首脳に共通していることもあって、
交渉の「合意」への「期待」は持続しており、
日経平均がまた「高値トライ」をするだけの、
有力な支援材料になっているところです。
無論、交渉が「暗転」するようであれば、
上昇などは望むべくもありませんが、
少なくとも交渉が続いている限りは、
「上振れ」への思惑が続く可能性はあります。
ただ、そうした外部要因とは別に、
日本国内にいくつかの「異変」が、
先週あたりにまた加速してきたことも、
前号メルマガで詳しく分析した通りです。
日本企業の「稼ぐ力」が目減りするのに、
株価だけが上昇していくということは、
通常、あまり考えられないような話です。
また、アベノミクスを推進する安倍政権が、
存続を危ぶまれるような事態になれば、
日経平均は高値を維持できないのは、
過去にも何度か確認されたことです。
例の「桜を見る会」の騒動について、
おそらくこの臨時国会での攻防は、
今週あたりをなんとかしのぎ切れば、
「逃げ切り」になる可能性があるものの、
前号メルマガで詳しく確認した通り、
総理の足元が一枚岩とはいえないため、
だいぶ尾を引き、波紋を広げて、
思わぬ政局劇に発展する恐れはあります。
日経平均の「高値圏の攻防」は、
こうした要因にも左右されますので、
引き続き情勢の推移に注意が必要です。
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