昨日の日経平均は大幅反落。

米国の長期金利の上昇や、

「米中対決」の進展への不安、

また、米国の中間選挙を見極めたいという、

主に米国発の事情で水を差される形で、

いったん突破した22000円ラインを、

再び割り込んで下落してしまいました。

前号メルマガ(第237号:11月4日)の分析の通り、

やはりまだ市場参加者のコンセンサスが、

きちんと元に戻ると判断するには時期尚早であり、

中間選挙や長期金利の動向といった要因を、

しっかり見極めるまでは売買のどちらにも、

かなりリスクがあるといえる状況です。

昨夜は米国の長期金利の上昇が一服し、

米国株も上昇に転じていますが、

いずれにせよ中間選挙を見極めるまで、

米国を震源とする騒動が落ち着くかは、

ちょっと見通せないものがあります。

上院は共和党優位のようですが、

下院はなんともいえない接戦であり、

もし「ねじれ議会」になれば、

トランプ政権は下院の対応に手を焼き、

「レイムダック化」する恐れがあり、

一連の株高の「玉」が逆回転しかねないことは、

前号メルマガでも指摘した通りです。

一方、日本国内では国会、特に参院予算委で、

新閣僚たちの答弁に粗さが目立ち、

野党側が効果的な攻撃をしたことは、

少なからぬ不安材料といえます。

法案の内容自体も詰まっていないのに、

新大臣の答弁ぶりも丁寧さを欠き、

「入管法改正案」の審議入りが、

来週以降に持ち越しになりそうなのは、

会期末の攻防を危うくさせる話です。

例の件で韓国政府が沈黙しており、

次のアクションに移れないこともあって、

やがて「追い風」も止む可能性があります。

いつの時代も参議院は政権の鬼門ですが、

約一か月後の閉会間際の攻防において、

それなりのダメージを被ることになれば、

来年、安倍政権は指導力を失って、

「レイムダック化」するというシナリオに、

一定の根拠を与えることになりかねません。

米国の下院と日本の参議院の動向が、

来年にかけての株価シナリオにとっても、

かなり重要な要素になることは、

注意してみておきたいところです。

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