安倍政権と財務省。生きるか死ぬかの「正念場」。
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均は大幅下落。
パニックというほどの下げではなく、
それなりの底堅さも感じましたが、
いかんせん、内外とも良い材料がありません。
海外ではFOMCを前に動きづらいことに加え、
トランプ政権の人事も政策も定かではなく、
「地政学リスク」も先行きが不透明です。
前号メルマガ(第204号:3月18日)で述べましたが、
先々週のうちに世界情勢に差した「光」を、
覆い隠すような「闇」がまた広がりつつあり、
日経平均に下落圧力として作用しています。
せめて米国のパウエル議長の発言内容に、
市場に安心感を与えるハト派的な要素があれば、
若干、「不安」は後退していくと思われますが、
FRBがどこまでタカ派色を強めるのか不明なだけに、
なかなか「次の衝撃」への懸念が和らぎません。
国内要因も好転する兆しが見えてきません。
昨日の参院予算委で野党(特に民進党)の追及は、
どうも表面的なことをなぞるような質問に終始し、
決定的にトドメを刺す内容はありませんでした。
佐川氏の証人喚問は不可避のようですが、
安倍政権と財務省は「粘り腰」の姿勢で、
政権の存続と組織の防衛の努力をしています。
しかし政権側は「防衛戦」を優位に進めるどころか、
文科省の「圧力問題」や年金機構の不祥事など、
新しい悪材料が次々と噴出してくることで、
国会でもメディアでもほとんど「火だるま」になり、
「逃げ切り」のシナリオが見通せない状況です。
官邸としてはなんとか国会の審議で粘りつつ、
「別の話題」を投入してメディアスクラムを阻害し、
世論の空気を変えたいところではあります。
昨日の参院予算委で質問に立った自民党議員は、
別の学校への「国有地売却」への野党議員の関与を示唆し、
与党系メディアも早速これを取り上げましたが、
まだ世論の流れを変えるには至っていないようです。
前号メルマガでも書いたように、
政権側はこうした「玉」が他にいくつもあり、
審議状況を睨みながら適宜、投入するつもりのようです。
ただ、メディアと国民が森友問題を忘れてくれる前に、
予想以上のスピードで支持率が下がり続けており、
与党内や霞ヶ関に大きな動揺を広げています。
また、全て「泥をかぶる」役割のはずの佐川氏が、
来週あたりをメドに調整中の証人喚問を前にして、
「ちょっと妙なことを言い出している」という、
未確認情報についての「噂」もあるところです。
官邸は佐川氏のコントロールに自信を示していますが、
ひとつでも「想定外」の「爆弾発言」があれば、
安倍政権も自民党も吹き飛びかねないだけに、
市場の警戒感が消えないのは当然ともいえます。
安倍政権にとっても、また、財務省にとっても、
生きるか死ぬかの「正念場」がしばらく続きます。
明日もまた国会審議は続きますが、
左右どちらのプロパガンダに惑わされることなく、
投資家として虚心坦懐に「真実」を見極めて、
生き残り、チャンスに変えたいところです。
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