悪いほうの「極端」。上昇は「強制終了」。
米国市場が史上最大の大暴落を記録しました。
先月来、「2月相場」は「両極端」になると書いてきましたが、
悪いほうの「極端」のシナリオが発動してしまいました。
昨日のブログでは、
「米国が発信源となっている、
「為替」や「金利」の変動が落ち着くかどうか、
慎重にしっかりと見極めたいところです。」
と書きましたが、「為替」も「金利」も変動が止まらず、
昨夜、米国株は史上最大の下げを記録してしまいました。
経済指標を契機に「長期金利」の急騰が止まらなくなり、
「不安」心理の台頭でまた「円高」が再燃しています。
米国の「金利上昇」と「円高」が同時に進むのは、
ほとんど「パニック」といってもよい事態ですが、
現時点で米国当局には「火消し」をしようという意志も、
機動的かつ有効な対応策もまるで見えてきません。
すでに「バブル化」して久しい米国の株式市場です。
その上昇は「ある日、突然」終わるものであることを、
「トランプ相場」の開始当初から申し上げてきましたし、
注意すべきは「長期金利」になるであろうことなども、
かねてから申し上げてきたことでもありますので、
さして驚くほどのことではありませんが、
上昇ムードに乗って買い向かっていた投資家には、
相当に痛い展開になっている模様です。
また、これにともなう日経平均の「強制終了」の懸念も、
昨年来から繰り返し申し上げてきたところです。
先週末からの米国株の暴落劇は、
FRBの「利上げ」ペースが速まるという、
「金融政策の転換」への「憶測」が引き金ですが、
前号メルマガのなかでも、
「トランプ政権が推進する「高圧経済」は、
突然に終わりを告げる恐れがあるわけであり、
米国の株高を「追い風」としてきた、
日本市場の上昇局面も「強制終了」されかねません」
と書いた通りのシナリオが成就しつつあります。
「株価頼み」の安倍政権にとっても正念場です。
さて、今後の話です。
前号メルマガでは、
「相場を動かす要因はシンプル」
と申し上げておりますが、実際に、
「「為替」や「金利」がさらに動揺をして、
米国株も下げる展開になるならば、
日経平均も売り込まれることになり、
「安値下限」を目指してかねません」
と書いていた通りの展開に実際になっています。
「安値下限」がどのあたりになるのかは、
前号メルマガに掲載した「居心地のいい水準」を、
ご確認いただきたいのですが、
問題は「安値下限」で下げ止まるか、です。
おそらく今日は日本市場も歴史的な下げとなり、
「安値下限」付近に達しそうな状況です。
通常なら「安値下限」でいったん反発を試し、
ある程度(3分の1か半値くらい)は戻すところです。
ただ、今回は「安値下限」に到達してもなお、
世界市場の全部を強烈に揺さぶりかねない、
強烈な「不安」要素がいくつも控えています。
しかもそれらは「米国発」ばかりではなく、
中国にも、日本にもあります。
そしてそれらのヤマ場は今週、来週です。
いずれも前号メルマガで詳しく書いていますが、
米国には「金利」や「為替」以外にも、
まだまだいくつもの「不安」が燻っています。
また、米国の「金利」と「為替」の変動が、
中国市場に与える影響も予断を許しません。
さらに日経平均にとって最も気がかりなのは、
来週以降、日本で「最重要イベント」があり、
これを無風で通過できるかどうか不明なことです。
昨日も国会審議でひやりとする発言が出ましたが、
「現執行部」はすんなり同じ顔触れで移行せず、
なんらかの「交代」があり得ることが示唆されました。
もし、「新執行部」による市場との対話が成功する前に、
「アベノミクスの前提そのものが終わる」と、
市場で喧伝し「攪乱」する筋が仕掛けに成功すれば、
相場を形成するコンセンサスそのものが、
溶解しかねない怖さがあるといえます。
のっけから悪いほうの「極端」となった、
この「2月相場」でありますが、
まだまだ相当に難しい局面が続く見通しであり、
むしろ本番はこれからといったところです。
日本政府・日銀は相当な緊張感をもって、
この「突発事態」に対処しつつありますが、
それらの応急策が機能するかどうかも含めて、
明鏡止水の心境で推移を見極めたいと思います。
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