昨日の日経平均はようやく反発。

米国株の下落と為替の円高という「逆風」もあり、

日経平均は一昨日までの悪い流れを引き継ぐ形で、

寄り付き後にザラ場でも2万2千円を割りましたが、

そこでようやく押し目買いが入りました。

前号メルマガ(第186号:11月12日)で書いた通り、

衆院選直前の下げを起点にして考えれば、

「半値戻し」はだいたいこのあたりになります。

それゆえ、昨日のブログでも、

 「このあたりまで下げてくれなければ、
 「調整」らしい「調整」にもならない」

と書いた次第ではありますが、

ザラ場で2万2千円を割れることとなり、

「「調整」らしい「調整」」になった瞬間に、

すかさず強い押し目買いが入ったということは、

ある程度、「定石」の通りの動きといえます。

ようやく反発の動きがみられたことで、

相場に少し安心感も兆しているようです。

もっとも「値幅」としては「まずまず」ですが、

「日柄」としては少し早い気もしますので、

もう一度、下値が試されるかもしれませんが、

「下が堅い」とみれば「調整」は終了し、

再上昇に転じる可能性はあると考えています。

次号メルマガ(第187号:11月19日)で分析しますが、

外部要因に大きな不安が燻ってはいますが、

日経平均の「上値余地」はさらに拡大中です。

日本企業の「稼ぐ力」や政権の出す「玉」のほうは、

かなり「期待」を持たせるものとなっています。

中長期的な政界の見通しを考えてみても、

2018年はやはり「勝負の年」でしょうから、

政権側が全力投球をしてくるであろうという、

漠然とした「期待」も無視できません。

このあたりの国内政局の事情については、

次号メルマガでまた詳しく述べる予定です。

一方、気になるのは外部要因のほうです。

北朝鮮をめぐる「地政学リスク」に関しては、

トランプ氏はいきなり強硬姿勢に出るのではなく、

まず、ひと呼吸置いて相手側の出方を見ています。

いわゆる「テロ支援国家指定」について、

帰国後すぐの判断を留保したことがそれです。

「地政学リスク」の再燃に乗じる形で、

日経平均を荒らすつもりだった筋にしてみれば、

ちょっと肩すかしをくらった形でしょうが、

昨日の上昇の背景にはこれもあると思われます。

もちろん、「地政学リスク」の焦点は、

やはり年末年始だろうとみられていますから、

これをもって「和平が来る」と喜ぶのは、

まだ少し時期尚早かとも思われますが、

米国側の「最初の一手」が穏健であることは、

株式市場にとっては好材料といえます。

また、米国の「政治リスク」のほうは、

減税案をめぐる上院との駆け引きの行方が、

さらに不透明感が増してきているようです。

減税案がオバマケアの代替案ともリンクし、

年末ギリギリまで駆け引きが続く恐れもあり、

上院共和党からの「造反」の程度によっては、

「まさか」の発生は十分に警戒されます。

年末ギリギリに「まさか」が議会で発生すれば、

年明けからもっと大きい「まさか」によって、

米国市場が大混乱することも否定できず、

当然、日経平均には大きな逆風になりかねません。

先ほど、2018年が「勝負の年」と書きましたが、

年末年始を焦点とする一連の攻防を乗り越えた後、

ようやく年が明け、政権側の展望も開けていきます。

日経平均株価の未来も、これと大きく連動します。

少し前とは異なる良い材料も出てきており、

そう悲観一色になる必要もないと思いますが、

十分な警戒と注意は必要であるのは当然ですので、

次号メルマガで分析をして参りたいと思います。

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