「不安」は晴れるか。
(午前0時の更新です)
昨日も日経平均は「2万円の攻防」。
というより、「2万円近辺で様子見」というべきか。
安く始まったものの19900円は割ることはなく、
日銀などのクジラの買い支えもあって、
後場はピタリ2万円を挟んで行きつ戻りつと、
なかなか方向感の出ない一日でした。
先週末の急騰劇の反動もありますが、
何がどうなるかわからない英国の総選挙や、
先行きが読みづらい米国の政局と政策を前に、
積極的にポジションを取りづらいというのが、
多くの投資家の正直な気持ちでしょう。
メイ首相が「必ず勝てる」と踏んだ英国の総選挙は、
その思惑を裏切り形で与野党が横一線となり、
どちらが勝つのさっぱりわかりません。
また、仮にメイ政権が敗れることになったら、
EU離脱がどうなっていくのかもさっぱり不明です。
よくわからない時には様子見が基本となり、
少なくともリスクをとる動きは広がりません。
米国の「ロシアゲート」をめぐっては、
米政権中枢がさらに混迷ぶりを深めていますが、
それでも株価だけは高いという「異常」さが、
合理的な投資家の相場観を狂わせています。
また例によって円と金が高くなっており、
日経平均への逆風となっていますが、
前号メルマガ(第163号:6月4日)に書いたように、
先週の上昇はちょっと「フライング気味」ですから、
しばらくこうして外部要因に攪乱されるのは、
やはり仕方ないと言うほかはないでしょう。
「不安」が晴れ、安全が確認されたならば、
日経平均には再上昇の可能性がありますが、
そこまでまだひとヤマ、ふたヤマ、要注意です。
国内政局は国会が延長含みになっていますが、
安倍政権は「逃げ切り」の後、体制を立て直し、
「最後の勝負」に向かっていくつもりのようです。
このように今週、来週と内外でいろいろと動き、
相場環境がまた様変わりしつつありますので、
次号メルマガ(第164号:6月11日)でまた整理して、
「夏の相場」の見通しについて分析する予定です。
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