注目された米国の雇用統計は、

飛び抜けて強いわけでなく、さりとて弱くもなく。

「どこかの時点で追加利上げはありそうですが、

それがいつかは、まだはっきりわからない・・・」

といったところ。

これを受けて、ひとまず市場は、

・米国株高

・円安

で反応しており、これが上昇要因となって、

日経先物ナイトは17000円を突破しています。

前号メルマガ(第124号:9月4日)で書きましたが、

外交上の「重大情報」があり、

安倍政権の側には久々の追い風といえます。

その「重大情報」が相場をどの程度後押しするかは、

現時点ではまだ限定的かもしれませんが、

ある意味で、9月はアベノミクス相場の、

大きな分水嶺になると思われるなか、

よい材料がひとつでもふたつでも出るのは、

政権にとってはよい流れであるはずです。

もっとも、現在の市場の方向性を決める最大の要因は、

今は、日米ともに、やはり金融当局の「決断」です。

アベノミクスは徹頭徹尾、「政策相場」であり、

このところは「金融相場」の様相を呈していますが、

金融当局が重大な選択を迫られています。

どちらをとってもリスクがある袋小路ですが、

どちらかを選択せざるを得ない以上、

どちらかのリスクを余儀なくされるわけで、

こうなると政策決定者がその責任の下で、

どう「腹を括る」かに委ねられるわけです。

あらゆる情報が錯綜する「霧の中」の状況で、

決定者の「決断」は常に孤独の中で行われます。

その「決断」が重大なものであればあるほど、

よほど近い関係の人にも最後まで知らせません。

米国FRBも日銀も、今、まさにそういう状況です。

いよいよ本格的に「9月相場」がスタートします。

米国の「追加利上げ」、日本の「緩和拡大」といった、

「予測」や「思惑」で市場は動き出しそうですが、

そうした材料の多くは未確定要素です。

「相場は生き物」ですので、

いつ、暗転し、ひっくり返るか、

誰にもわからないことを肝に銘じて、

9月に起きであろう大きなドラマに向かいたいものです。

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