政府にまだ「玉」はあるか。
昨日の日経平均は、現物高値19959.06円、先物高値19970円。
「大台」のギリギリ手前まで行きました。
とびきりの「大玉」である追加緩和「期待」で煽っての上昇でしたので、
日銀の決定会合が「現状維持」となった瞬間から下げましたが、
瞬間的に19700円台なかばまで下げた後はまた切り返し、
再び19900円台に乗せる場面もありました。
「先物主導」で「海外短期筋主導」ではありますが、
昨日も書いたように、彼らなりの「材料」があっての買いです。
主に以下の理由、すなわち、
・日米欧中の世界4極が「緩和」で足並みを揃えたこと
・日本政府が「玉」(政策)を繰り出すことへの「期待」
・「19000円のカベ」突破で下値が固くなったこと
に基づいて、ここ数週間、私はメルマガでの見立てを、
「日経平均は堅調推移」としてきましたが、
前提となる条件が変わらねば、行き着くところまで行きそうです。
今日は連休前ですから一休みするかもしれませんが、
それでも早ければ今日、おそらくは来週のうちには、
2万円の大台に到達する可能性が高くなってきました。
また、メルマガで公開している「水準」でみる限り、
「異常値上限」はもう少し上にありますから、
2万円達成からややオーバーシュートする可能性もあります。
ただし、すでに多くの人が警戒を強めているように、
「先物主導」、「短期筋主導」というのは、
ある瞬間から急速に下落する可能性が高いというフラグです。
「19000円のカベ」が固い岩盤となっているとはいえ、
「堅調推移」の「上昇要因」として先に挙げたものというのは、
政策要因に起因するものであり、その意味で徹頭徹尾、政策相場です。
「玉」、もしくは「玉」への「期待」がある限り上昇エネルギーが続き、
「玉」が出尽くし、「期待」が剥落したら上昇は止まります。
この点、安倍政権は2012年以来かなりうまく市場をあしらってきましたが、
この10月以降、特に絶妙といっていいくらいうまくやっています。
ふだん、私は「辛口」であることは皆様もご存じのとおりですが、
政権がうまくやっていることについては素直に評価をしています。
10月頃からのメルマガで第3次改造内閣の出す「玉」について、
私が、誰よりも早く肯定的評価をした際には、
ちょっと違和感を覚えた読者の方もおられたと思いますが、
実際にマーケットは政権の出す「玉」を素直に好感して、
少なくとも「2万円の攻防」のあたりまでは日経平均が回復しました。
ただし、読者の皆様なら当然ご承知のとおり、
「玉」の内容が良くても上がらなくなるなったり、
不測の事態で相場環境が瞬時に暗転することは多々ありますので、
「時鳥トレード」では短期の「予測」に基づいてのポジションはとらず、
きちんと、「異常値」まで行き着いて伸び悩む(下げ止まる)か、
「玉」の出尽くし、「玉」の転換、「節目」への到達などを待って、
ある程度、「確定的」とみられる瞬間での出動を狙います。
前号メルマガ(第82号:11月15日発行)にも書いたことですが、
12月が近づいてくると、いろいろと新しい「玉」の話題が出ます。
最近の国際情勢の転換を受けて、ちょっと大きな「大玉」の話もあり、
「2万円の攻防」以降の相場展開がおもしろくなってきました。
それは外交マターに関することですので、
次号メルマガ(第83号:11月22日発行)で触れたいと思いますが、
政権側はまだ、思っているよりも多くの「玉」を用意して、
12月以降に来ると思われている「危機シナリオ」に備えていることは、
頭に入れておいたほうがよいと思います。
(「危機シナリオ」の日本市場への影響についても、次号で書きます)
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