「最強の高等戦略」。
先週の日経平均は結局、18000円ラインの値固め体制に入って終了。
詳しい見立ては前号メルマガ(第73号:9月13日発行)に書きましたが、
今週、うまくこのラインを守り切れれば、
安倍政権側の「反攻」を反映する形で再上昇するはずですが、
今週いっぱいは内外に要注意イベントが控えています。
なにしろ、国内は安保法制という線後最大級の大転換。
海外は米国利上げという、この7年間の緩和政策の大転換。
どちらも、ずっと以前からわかっていたことでありますし、
そのための準備も対策もきっちりなされてはいるものの、
実際にそれが発動されたらどうなるかは、
その時になってみなければわかりません。
「バタフライ・エフェクト」という言葉があります。
予測不能の物事の発生を解明する「カオス理論」を象徴し、
「ブラジルでの蝶の羽ばたきが、テキサスのトルネードになる」
という端的なアナロジーで知られています。
日本語で言えば「風が吹けば桶屋が儲かる」でしょうか。
ある事柄が別の事柄にどういう影響を及ぼし、
それがまた次にどういう事柄を発生させるかは、
偶然と気まぐれに支配されるために、神様以外にはわかりません。
相場の値動きはそこに、「思惑」や「駆け引き」が加わり、
「騙し合い」「出し抜き合い」「奇襲攻撃」で不定期に荒れます。
政治の世界はさらに過酷で、つまるところ「権力闘争」というのは、
どこかの誰かの命(政治生命)を絶つ作業ですから、
常にルールとか予測可能性とかから別次元の戦いが続きます。
要するに、「明日の値動き」などは「わからない」ものであり、
「ランダム・ウォーク理論」など、「わからない」ことを前提に、
最適な投資方式を模索する流派もあることはご存じの通り。
ただ、そうはいっても、相場というのは不思議なもので、
「これはおかしい」
と言える株価位置まで来てしまうことは多々あるものです。
「異常な高値」、「異常な安値」までやってくれば、
相場は自律回復の動きを発揮して「正常値」まで戻るものです。
安値をごっそり拾う方式のウォーレン・バフェットも、
高値でがんがんに売るソロスやジム・ロジャースも、
「これはおかしい」という株価位置にくるまでじっくり待ち、
中途半端な位置では決して動きません。
私の「時鳥トレード」はこういう考え方を元にしております。
時折、「今月、あと●円の利益が必要なんです」と、
切羽詰って質問をしてこられる方がごく稀にいらっしゃいますが、
「あと●円の利益が必要」といった「ノルマ」があってのトレードは、
それはそのまま「死への坂道」です。
(参照→【過去記事:ノルマは身を滅ぼす】)
相場というのは自分の都合では決して動きませんし、
必要に迫られて、好機でもないところでエントリーすれば、
「あと●円が必要」どころか、その何倍ものお金を吹っ飛ばして終わります。
まして、そのお金が生活費やお家賃といった「命金」だったりすれば、
ほぼ間違いなく、100%に近い確率で失ってしまうと考えていいでしょう。
ベテランだろうと初心者だろうと、
学位がいくつあろうと、政府内の要職にある人であろうと、
体験上、これは必ずそうなるのです。
だから私は、「わからない」時は「休むも相場」を決め込み、
様子見、見送りに徹することにしています。
しょっちゅうトレードして買ったり負けたりを繰り返していれば、
資金が必ず目減りしていくことは実証的に研究されていますが、
「休むも相場」「勝てる時だけ勝負する」というスタイルならば、
間違っても財産を減らすことはありません。
資金が減らず、少しづつでも「安心、安全、堅実」に増えれば、
やがてそれは巨大な富に至るはずです。
だから私は、「休むも相場」を「最強の高等戦略」と考え、
ただひたすらにチャンスを待ち続けるスタイルに徹しているのです。
バックナンバーの販売や、ブログの過去記事の読み直しによって、
「過去、天底をすべて的中させてきたすごい人がいる」
という「噂」や「評価」があちこちに広がっているようで、
ブログもメルマガも新しい読者の方がうなぎのぼりですが、
「天の時」は、もともと、こうしたコンセプトに基づき、
古くからのコアな読者の方々と一緒に作り上げてきた企画です。
どうぞ、ご理解いただければ幸いです。
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