一昨日の首相演説への評判が悪いです。

さらに追い打ちをかけたのが、その後のTVの生出演です。

早口でキレ気味にまくし立てる総理の印象は非常に悪く、

与党内からも「もうTVに出すな」という悲鳴が上がっています。

年の瀬選挙のせわしなさもあって、与党に「逆風」が吹き始めました。

ただし、与党は選挙の結末はあまり気にしていません。

「大義なき総選挙」ならぬ「大敗なき総選挙」だからです。

野党はあまりにも弱いです。

民主党の支持率は回復せず、維新は東西がバラバラで、みんなは消滅。

調整がつかない選挙区では「野党共倒れ」の構図が再現しつつあります。

どうやら「野党共闘」の動きは、なかば失敗に終わりそうな空気です。

共産党のみが躍進するとみられていますが、

それで自民党、公明党が負けることはまずありませんから、

首相が「退陣ライン」と定めた「自公過半数」はまず大丈夫でしょう。

しかし、論点はもうそこではなくなっています。

与党の人々が懸念し始めているのは、この「逆風」の正体が、

もしかしたら、安倍総理とアベノミクスになったのではないかという点です。

バラ撒きをやれば株価は当然上がります。

建設や小売りを中心に「経済対策」を期待して上昇しています。

「総選挙のアノマリー」もありますし、投票日までは公的機関も買い支えるでしょう。

しばらくは、大きく売り込まれることもないでしょうが、問題はその後です。

総選挙が終わった後、誰が、何を期待して日本株を買うのかということです。

年末の日本株予想について「18000円」、「19000円」あるいは「20000円突破」と、

いろいろな予測が乱れ飛んでいますが、次のメルマガ(31号:11月23日発行)で、

どういうシナリオになら、18000円を突破し、さらに上値をとるか分析したいと思います。

選挙の票読みのほうは、当初の狙いどおりに行きつつあるようですが、

こと相場に関する限り、総理と官邸の目論見がやや狂ってきたことが気がかりです。

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