「魔の8月」の回避と、お盆以降の注意点。
昨日の日経平均は続伸。
連休明けの大幅な上昇の後であり、
伸び悩みも警戒されましたが、
下げることはありませんでした。
若干、膠着した感じもありますが、
ある程度の値幅で上昇したことで、
市場の空気が変わってきそうです。
警戒されていた感染状況の方は、
日本も米国も顕著に改善されており、
「魔の8月」といった展開になることは、
ほぼなくなりつつあるようです。
前号メルマガ（第329号：8月9日）等で、
日本国内の感染状況をみていく上で、
最も重要視されている指標について、
詳しく点検と分析をしていますが、
4月の緊急事態宣言の時と比べても、
それらの指標はまだ安心できますし、
またそれ以前に新規の感染「確認」数も、
増加ペースが減少に向かっていることが、
今週になってさらに顕著になっています。
米国も感染拡大はまだ続いていますが、
増加ペースはやはり減少しつつあるため、
経済活動にも好転の兆しが出ています。
感染の状況が悪化してないなかで、
安倍政権の「経済重視」の姿勢や、
トランプ政権の「経済対策」に対し、
市場が素直に好感しているところです。
世界の新型コロナはまだ収束せずに、
今後もいくつか波は来そうですが、
少なくともこの夏の「第2波」は、
しのぐことができた可能性があるのは、
市場にとっても大きな材料だといえます。
もうひとつの大きな懸念材料として、
米中新冷戦の問題が燻っていますが、
中国側に若干の躊躇の姿勢がみられ、
米国も新たな手を打っていないため、
一時的に小康状態となっています。
無論、米中両国の「衝突コース」から、
外れていく理由もきっかけもないため、
火種がずっと燻る状況は続きますが、
株価を急落させるほどの悪材料は、
まだ破裂しないまま推移しています。
一時的なものであるかもしれませんが、
お盆を前にして好環境になってきたのは、
日経平均にとってもプラスだといえます。
無論、足元で波乱が発生しないことと、
問題が解決されたことは同義ではなく、
燻り続ける幾多の厄介な問題が、
お盆以降に先送りされていることは、
今後も覚えておく必要がありますので、
次号メルマガ（第330号：8月16日）で、
内外の注意点を整理して分析する予定です。
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