じっと待つのが仕事です。
お盆明けです。
市場に人が帰ってきて、膠着していた相場も動き始めそうです。
うんと単純化して言えば、現在、「居心地のいい水準」のど真ん中近辺にいるのは、
ふたつの力が拮抗しているからです。
9月に向けて、なんとしても株高を演出したい日本政府の「玉」による上昇圧力と、
世界中に渦巻く不安で調整色を強めているNY市場の下落圧力。
この微妙なバランスの上で、
日本政府とヘッジファンドが駆け引きと神経戦を演じています。
勝負事である以上、どっちが勝つかはわかりませんが、
どうなるかわからないのに、私たちが貴重な資金を動かす必要もありません。
「時鳥トレード」は、ただひたすら「安心、安全、堅実」なポイントを待ち、
その時が来れば果敢に勝負するだけの受け身な作業です。
いわば、じっと待つのが仕事です。
夏枯れで相場も膠着してしまったため、
すでに2か月以上、好機到来を待っていますが、待つべきときは半年でも1年でも待ちます。
(その間、「日経平均先物の秘密エントリー・ポイント」で、がっつり稼ぎますが・・・)
何かの歯車が合えば、ハプニング的な異常高もあり得ますし、
何かの歯車が狂えば、あれよあれよという間に崩落していくでしょう。
その時になって、「これはおいしい」というポイントが来たら動けばいいのです。
終戦特集などで、ゼロ戦の話をたくさん見ました。
戦争初期、ゼロ戦の性能とパイロットの技量は天下一品だったと言われます。
単機で格闘戦を演じたら、連合国にはゼロ戦に勝てる戦闘機はありませんでした。
そのため、米軍は「ゼロに会ったら逃げろ」と指令を出したそうです。
それで、どうしたか。
ゼロ戦に「絶対勝てるポイント」を編み出し、勝てるポイントでだけ勝負したのです。
「長距離飛行。軽快。軽防御。強力な20ミリ機関砲2門。急降下速度だけはやや遅い」
というゼロ戦の長所と短所を徹底的に研究し、
・長距離を飛んでくるゼロ戦が疲弊したところを叩く
・単機で挑んでくるゼロ戦に、必ず2機以上であたる
・ゼロ戦と遭遇した機は急降下で逃げ、別の機体が上空から急降下で一撃だけする
・威力は劣るが弾数の多い機銃を6挺装備し、瞬時に膨大な弾幕を浴びせる
といった戦法を徹底したところ、連合国が新鋭機を投入する前からゼロ戦は目減りを始め、
優秀なパイロットの多くを失ってしまったのです。
ゼロ戦は「戦闘」には勝利しても、「戦争」に負けるように、うまくひきずり込まれたのです。
武士道に生きる帝国軍人からすると「米軍は卑怯」でしたが、
近代戦は名誉やロマンなどではなく合理性の勝負ですので、
合理性のルールに従った米軍兵士が帝国軍人を圧倒しました。
個人投資家の戦法も、米軍のとったそれでいいと思います。
勝てるポイントだけで勝負するわけです。
そもそもが数兆円の資金に、高性能コンピューターのHFTを備えたヘッジファンドに対して、
日々の相場で「格闘戦」を演じても勝てるはずがありません。
また、個々の戦闘(トレード)で何度か「勝った」と悦に入っても、
その記録を誰かが称賛してくれるわけではなく、一度の負けで多くを失えばそれこそ大恥です。
市場の気まぐれで、年に何回かは「これは異常」というポイントが必ず来ます。
米軍が無敵ゼロ戦の、弱いところ、弱いところを叩き続けたように、
私たちも「これは絶対に勝てる」と思うところでだけ勝負すればいいのです。
それを10年、20年と続ければ、「複利の力」で「安心、安全、堅実」に億万長者になれます。
実のところこれこそが、古今東西、投資の王道中の王道です。
相場が大きく動き出せば、大きなチャンスが必ず来ます。
焦らず、慌てず、飽きず、諦めずに、来るチャンスに備えましょう。
(メルマガでは詳しく解説しましたが、)
秋以降に向けて水面下で大変なことが起きていますから、
我慢と忍耐でしっかり待った人は、きっと大きな果実を受け取れるはずです。
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今日のニュースで、
石破茂幹事長が内閣改造・党役員人事で、安倍晋三首相に対し「正式要請があれば、どんな役職も受ける」と首相周辺を通じて伝えていた。
とありましたが、
これは、8月17日(17号)のメルマガに載っていた自民党の新たなパワーバランスの結果ですね。
超レアな情報ありがとうございました。
正直、「凄い!」と思いました。
塩頭卦様
コメントありがとうございます。政界は常に激動しています。一寸先は闇。
しかし、アベノミクスの性質上、政権基盤の強固さは、個別企業の業績以上に株価に反映されます。
今後とも、最新情報の収集と分析を続けます。
時鳥