「想定通り」のFOMCと変異株への懸念後退。
昨日の日経平均は小幅反発。
FOMCを前にした「様子見」で、
売買代金も膨らみませんでした。
そしてそのFOMC。
事前に「予告」された通り、
テーパリングが前倒しされ、
量的緩和を早期終了することで、
インフレの抑制が図られます。
また、来年の利上げの回数が、
テーパリングが早まったぶん、
1回増えるシナリオが提示され、
金利政策からも物価高を抑制し、
国民の生活苦を防ぐとの意図が、
明瞭に示された形になっています。
全体的に「タカ派」姿勢ですが、
パウエル議長らFRBの側が、
事前に何度もアナウンスしていた、
すでに「織り込み済み」の内容が、
正式決定されたものともいえます。
パウエル議長の発言も丁寧であり、
ショックを回避する努力もあって、
市場はこれを「想定通り」として、
政策が「転換」されたというよりも、
既定路線としてとらえたようであり、
米国市場には先行き不透明の解消で、
むしろ安心感が広がっているようです。
景気が回復し切らないというのに、
物価だけが高くなっていく未来が、
いかに危険であるかということを、
前号メルマガ(第399号:12月19日)で、
詳しく解説しているところですが、
スタグフレーションなどの懸念が、
むしろFRBの今回の決定によって、
後退していくということの方を、
市場参加者は重要視したそうです。
また、オミクロン株について、
大統領首席顧問のファウチ所長が、
「心配ない」という旨を発言して、
大きな安心感をもたらしたことも、
株式市場で材料視されたようです。
変異株の急拡大を想定しての、
強い規制措置のようなことは、
米国では特になさそうとみられ、
こちらは買い材料となります。
FOMCが「想定通り」であり、
変異株の懸念が払拭されたのは、
日経平均にも「追い風」として、
株高の支援材料となりそうです。
もっとも。
マイルドなFOMCの決定に、
市場はいったん安心したことで、
過度に警戒されていたぶんが、
買い戻しに転じたわけですが、
しかし株高を促進するような、
新たな措置が出たわけでもなく、
長く続いた金融緩和政策は、
やはり終わりに向かっていきます。
今回の反発、上昇の局面もまた、
いずれその限界がくるわけで、
問題はどこまでを「天井」として、
株価が上昇し得るかの点にあります。
次号メルマガ(第400号:12月19日)で、
それらの点について点検していき、
年末から来年にかけての展望を、
より掘り下げて分析する予定です。
☆
☆
★メルマガのお申し込みはこちら⇒「申し込みページへ」
※当月中のお申込みいただいた方には、当月発行分のバックナンバー(第398号:12月5日発行、第399号:12月12日発行)が届きます。
【↓↓↓いつもお読みいただいて、ありがとうございます。少しでも参考になった方、面白いと思われた方は、以下のランキングページにクリックをお願いします↓↓↓】
※ バックナンバーについてはこちら → 【時鳥・政経レポート「天の時」メールマガジン・バックナンバー2014】 アベノミクスの進撃
【時鳥・政経レポート「天の時」メールマガジン・バックナンバー2015】 霞が関の予言「日本未来設計図」 【時鳥・政経レポート「天の時」メールマガジン・バックナンバー2016】 「AI時代」と「百年の富」
※本ブログは国際情勢、政治、経済に関する情報分析と、私自身の相場観、相場分析、トレード・ノウハウをお伝えすることが目的です。読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。また、記事の内容には万全を期していますが、市場では常に「想定外」の事柄が発生する以上、その正確性を保証するものではありません。さらにいえば、相場予測が正しくても、それで勝てるとは限りません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。いずれにせよ、投資においては自己責任が絶対の原則ですから、情報武装、知識武装、リスクヘッジに万全を期されることをお勧めします。皆様が大きな富をつかまれることを、心よりお祈り申し上げます。
※本メールマガジン及び時鳥氏へのブログ等のコメントは時鳥氏及び時鳥メルマガ発行委員会の広報物あるいは著作等に使用させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。
コメントを残す