転換された経済政策と日経平均の未来。
先週末の日経平均は買い戻され、
2万8千円の大台を回復しています。
米国議会が債務上限引き上げ問題で、
暫定的に危機を「先送り」したため、
市場に安心感が広がったことが、
買い戻しを招いた主要因ですが、
解決されたわけではないですので、
いずれまた発火する恐れがありますが、
ともかく不安の心理が少し後退して、
日経平均もリバウンドに転じました。
また、昨日は岸田政権にも動きがあり、
下げを加速してきた要因のひとつである、
金融所得課税を強化する構想については、
いったん封印する方向になりそうです。
岸田氏が総裁に選出されて以降、初めて、
株式市場の動揺に配慮する発言といえ、
市場にとってはプラス要因といえます。
もっとも、こうした個別政策はともかく、
岸田政権が発表してきた経済政策の、
全体的な性格そのもののなかに、
目先の株安に対抗していくだけの、
即効性のある「玉」がないことは、
前号メルマガ（第390号：10月10日）で、
詳しく分析しているところです。
無論、そうはいっても総選挙はあり、
それなりの「選挙対策」を求める声も、
与党内に強く存在するようですので、
実際にどんな「玉」が出てくるのか、
一応、見極める必要もあるようですが、
日本の株式市場をめぐる基本的構図が、
大きく転換してしまっていることは、
投資家としても理解したいところです。
その上で相場の基本に忠実になって、
適宜適切に戦略を立てたい局面です。
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