「退陣」のシナリオと株価展望。
昨日の日経平均は小さく反落。
大幅な上昇の直後ですから、
利益確定の売りが出てくるのは、
ある程度、仕方ないといえますし、
売買代金も極端に細くなっており、
様子見的な薄商いではありましたが、
後場にはプラス圏まで切り返す等、
むしろ底堅さも感じられました。
少し良い材料もあります。
新型コロナの状況が落ち着いたところに、
米国で追加緩和の観測がまた台頭して、
株式市場に上昇圧力を生んでいます。
日本政府も引き続き「経済重視」で、
株高政策を継続するつもりですし、
日英の貿易協定などの「玉」も、
具体的な政治日程に乗りそうです。
安倍総理が自らの健康問題について、
「火消し」に努めていることも、
売りの勢いを抑制している要因です。
8月の「環境改善」は継続中といえます。
もっとも、これら一連の好材料が、
「コロナ後の最高値」を更新して後も、
どこまで上値を追わせる力があるかを、
冷静に見極めていく必要がある一方で、
この秋もこれらの「環境改善」が、
引き続き維持されるかどうかも、
念頭に置いておく必要がありましょう。
そもそも現在のこの株高局面が、
戦後最悪とされる景気の実態と、
大きく乖離しているということは、
多くの人が認めることでありますし、
なんといっても日米中のいずれも、
国内情勢に不確定要素が大きく、
危険なまでのこの株高政策が、
どこまで継続されるかの点は、
常に考えておく必要があります。
いずれにせよ総理の「退陣」は、
早いか遅いかの違いというふうに、
与野党ともに認識されてきており、
永田町では「秋の政局」に向けて、
だいぶやかましくなっていますので、
次号メルマガ（第332号：8月30日）で、
複数の「退陣」についてのシナリオを、
最新情報を踏まえてご紹介しつつ、
株価の展望について分析する予定です。
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