日本政府・日銀が最も警戒するシナリオ。
昨日の日経平均は続落。
一時、18000円台に突入して、
下げが加速しそうでしたが、
引けにかけて押し戻しており、
再びパニック的に崩落していくような、
そうした展開にはなりませんでした。
トランプ大統領の言う通り、
原油価格が元に戻ってきたり、
金正恩主席の健康について、
大丈夫だという説が出たりと、
一昨日の下げの背景の悪材料が、
一時的に否定されたことで、
下落圧力が緩和されています。
また、米国では「経済対策」の、
第2弾が成立する見通しとなり、
株価下落に対抗しています。
こうした米国の「玉」もあって、
日経平均もようやくのことに、
下落が止まる可能性があります。
もっとも。
政治主導の「玉」の効果は、
いずれは切れていく一方で、
新型コロナとの戦いは長期化し、
経済システムの根幹部分に、
無理と歪みを生じる恐れがあり、
今後はそちらが焦点となります。
原油価格の乱高下もそれですが、
日銀なども重大な関心を示しており、
どのようなリスクがあり得るか、
各国とも戦々恐々としています。
前号メルマガ(第313号:4月19日)で、
政府・日銀の警戒点に触れた通り、
政府も日銀も相当に警戒しており、
悪い方のシナリオが顕在化しないよう、
その対策に専念すると聞きますが、
実体経済への悪影響が表面化して、
騒ぎになってからでは遅いために、
少なくとも金融セクターについては、
先手先手で対抗策を練っています。
しかし、いかんせんこの「長期化」で、
リソース不足は否めないようですし、
今回の危機をなんとかかわして、
「金融システム危機」を回避できても、
「その後」は打つ手がなくなることも、
考えておく必要があるかもしれません。
次号メルマガ(第314号:4月26日)では、
こうしたことをもう少し掘り下げて、
今後の長期展望とともに分析する予定です。
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