「9月相場」も世界的に「政治主導」。
昨日の日経平均は小幅に反落。
前場ではそれなりに下げましたが、
後場になぜか買いが入ることで、
ほぼ値を戻すという「通常運転」で、
前日終値の付近で引けています。
為替のほうも手がかり材料難が続き、
危険水域を脱して安定しているため、
日経平均が売り込まれることもなく、
その点では安心できるといえます。
結果として上げもせず、下げもせずの、
膠着状態に逆戻りしたわけですが、
こういう状況に陥ってきた原因は、
良きにせよ、悪きにせよ、主要各国による、
政治的な要因が主導していることは、
前号メルマガ(第280号:8月25日)等でも、
詳しく点検しているところです。
逆に言えば政治的指導者の決断ひとつで、
大きく上げもするし、下げもするという、
クリティカルな局面だともいえます。
昨夜は中国が「米中協議」について、
報復合戦を展開することよりも、
「交渉」を優先させるとしたことが、
世界市場に一定の安心感をもたらし、
米国株を上昇させたうえに、
「円安」を進める効果があったために、
日経平均もある程度、上昇しそうです。
ようやく中国側の言動のなかに、
情勢好転の兆しがみえたわけですし、
本当に相場環境が改善されるなら、
日経平均は本来あるべき水準を、
いったん目指す可能性はあります。
米中双方が言葉だけでなく実際的な形で、
対話の進展を担保する措置をとるかを、
よく見極めていきたいところです。
もっとも、「米中対決」だけでなく、
他にもいくつも「重石」はありますので、
どこまで能天気な上昇となるかは、
いまひとつ留保が必要と思われます。
そうした意味でもこの9月はまた、
材料が満載であろうと思われるため、
次号メルマガ(第280号:9月1日)で、
今後の展望を分析する予定です。
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