「令和相場」は初日から暗転し、

日経平均は一週間で千円近くも下げました。

米国のトランプ大統領の要求に対して、

ついに中国が方針を転換するに至ったことや、

中東でにわかに暗雲が立ち込めたことなど、

主に海外発の衝撃によるものですが、

前号メルマガ(第264号:5月12日)で、

それぞれの国の国内事情を分析したように、

根が深く、解決はなかなか困難な問題です。

現時点で米国側に路線変更の動きはなく、

中国もイランも膝を屈する動きはみられず、

世界市場の不安は去る気配はありません。

当然ながら日経平均には「重石」です。

また、前号メルマガでも述べたように、

こうした海外情勢の急変と同時並行で、

日本政府の中枢とその周辺において、

無視できない駆け引きが顕在化しており、

総理の決断がどちらに転ぶかによっては、

日経平均への「期待」は吹き飛びかねません。

今週もまた激動が続いていきそうです。

米国は中国への追加関税を指示しており、

それを本当に実施するかどうかによっては、

中国だけでなく米国、そして世界経済に、

甚大な影響が及ぶのは必至です。

現時点で中国は「報復措置」を自制しており、

協議を継続するなかで解決を探るようですが、

中国の国内事情がそうした微温的な方法を、

許さなくなる可能性もあるといえます。

また、日本国内では国会の論戦が再開し、

政局的な駆け引きが激化していきます。

日経平均の未来を考えてみる限り、

安倍総理が「大玉」を出せるかどうかが、

目下のところの大きな焦点ですが、

それは与党内の権力争いの行方や、

野党の結集度合いによっても変わります。

前号メルマガで分析した通り、

日経平均の「下値メド」ははるか下ですが、

どういう極端な展開になったとしても、

決して不思議ではないという情勢です。

これほど瞬間的、かつ、根本的に、

相場環境が激変し得る状況というのも珍しく、

非常にスリリングな状況が続いていますが、

いずれにせよ内外の情勢は激しく動き、

その都度、相場に甚大な影響を与えますので、

それぞれの材料の意味をよく理解しておき、

常に適宜、適切に対処する備えは必要です。

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