(午前0時の更新です)

連日の暴落劇の後、強烈な買戻しで、

昨日の日経平均は500円近い反騰をしました。

一昨日に22000円を大きく割り込み、

日本市場にはパニック的空気が広がりましたが、

トルコの中銀が機動的に流動性を供給したり、

米国株の下落が比較的、軽微にとどまったりと、

世界的にはパニック的な動きが緩和されたために、

昨日の日経平均に買戻しが入った格好です。

実際、トルコ危機をはじめとする、

外部要因が落ち着きを取り戻すならば、

22000円より下はあり得ないわけです。

前号メルマガ(第225号:8月12日)で指摘した、

「例の水準」より上にいて然るべきですが、

昨日の上昇速度が速かったのは、

このところ短期間に下げ過ぎたため、

とりあえず、「例の水準」を目指して、

買い戻しに勢いがついたものとみられます。

事実、現時点の日経先物の株価位置は、

その「例の水準」に戻したあたりで、

「様子見」となったようにみえます。

いずれにせよ先物主導で乱高下していますが、

ド派手な値動きを繰り広げつつもなお、

相場全体にコンセンサスはまだ存在し、

市場が崩壊状態に陥っていないことは、

ひとまずの安心材料といえるかと思われます。

もっとも、だからといって、

暴落劇を引き起こした波乱要因が、

改善の方向に向かったわけでもありません。

買い戻しは買い戻しであり、

暴落、急落の後には必ず発生する現象ですが、

それ自体がトレンドの転換を意味しないことは、

過去の暴落相場をみても明らかかと思われます。

トルコ経済は大変な苦境が予測されますが、

世界市場の最大の関心事は今回のトルコ危機が、

他の波乱へと波及するのかどうかにあり、

この点はまだ確証を持てる材料がありません。

また、トルコ以外にも見るべき点は多く、

特に政治的な不安が市場を荒らす展開は、

世界各地であり得ると警戒されますので、

昨日の反騰劇で安心し切ってしまうのは、

まだ、時期尚早のように思われるところです。

なかなか気の休まらないお盆(バカンス)です。

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