「宙づり状態」のその先に。
昨日の日経平均は小さく反落。
米国が対中関税の一部実施を公表しましたが、
これ自体はすでに決定済みでしたし、
米国株は高く、中国の貿易指標も悪くないため、
日経平均は瞬間的に22800円に到達しました。
外部要因を中心に新しい悪材料が出ない限り、
国内要因を中心とした上昇圧力も働きます。
しかし、少し株価が上がると、
先物主導で売りが入ってしまうのも、
今の相場の特徴といって良いようです。
せっかく瞬間的な高値をつけたのもつかの間、
引けにかけては売り崩されてしまい、
上昇分がすっかり値を消して引けてしまいました。
「上値が抑制されたままなかなか強気になれず、
さりとて底割れすることもない」という、
「宙づり状態」が継続するというのは、
前号メルマガ(第224号:8月5日)の分析通りですが、
つまりそれは特段の新しい悪材料が出なくとも、
突発事態への世界市場全体の警戒モードが解けず、
なかなか強気になり切れないことを意味します。
人生は何があるか誰にもわからず、
政治の世界は常に「一寸先が闇」です。
昨日は翁長沖縄知事の訃報に与野党を問わず、
粛然とした空気が広がっただけでなく、
今後の政治日程に与える影響の大きさに、
永田町の人々はすでに動き出しています。
個々人の努力や力量を超えた何かが、
政治を動かし、世の中の流れを作るものです。
投資家もまたそうしたことを考慮に入れて、
自らが滅びず、富を増やし、残すことを、
常に考え続けていかなければいけません。
当面のところ「宙づり状態」とはいえ、
この「8月相場」はどちらに転んでいくのか、
なんともいえない重大な不確定要因も多く、
やがてそれは巨大な潮流につながり、
想定外の未来をもたらしかねませんので、
次号メルマガ(第225号:8月12日)のなかでも、
様々なシナリオを整理して分析する予定です。
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