先週の日経平均は23000円トライに失敗。

やはりここは難所といえます。

国内的には上昇エネルギーはないわけでもなく、

すでに始まっている「政治の夏」の展開次第では、

かなりの「期待」を醸成することも可能です。

前号メルマガ(第222号:7月22日)で詳述した通り、

通常国会をなんとか切り抜けた安倍政権が、

内外の「玉」をいかにアピールするかで、

日経平均に「そこそこの株高局面」をもたらすには、

十分な上昇圧力を創出できる可能性はあります。

波風穏やかな状況でこれらの「玉」が出れば、

日経平均は最高値もあり得る潜在力はあります。

ただ、それもこれも海外要因が平穏となり、

日本市場の足を引っ張らなければ、の話です。

トランプ大統領が自国の金融政策に注文をつけ、

また中国への「貿易戦争」を再加速させて、

さらに市場を混乱する発言を繰り返しています。

今週は米欧間で何らかの話がまとまり、

関税競争が回避あるいは緩和されることが、

市場参加者に「期待」されていますが、

こういう局面で談判が決裂したならば、

なかなか大きな波乱が発生しかねないところです。

中国の国内事情も複雑な展開となる一方、

欧州の域内も迷走気味になっているところに、

米国が強硬的な姿勢を堅持していることは、

世界全体の不安を掻き立てるに十分な話です。

これほど深刻な不安がわだかまる状況で、

日経平均が能天気に上値をとっていくことは、

どうも考えづらいものがあるのも確かであり、

「次の波乱」がどこでどう発生するかを考えて、

身構える投資家が増えるのも仕方ありません。

通常国会が終わってほっとする間もなく、

内外ともより大きなスケールでのドラマが続き、

日経平均は上に下にと揺さぶられそうです。

国内の上昇要因と海外の波乱要因が、

なんとなく「綱引き」のようになっており、

そのどちらにも気を配っていかないと、

思わぬ大きな動きに右往左往しかねません。

猛烈な暑さにぼうっとしてばかりもいられず、

また気を引き締めてウォッチする日が続きそうです。

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