「トランプ・リスク」と「安倍政権のリスク」。
(午前0時の更新です)
フリン大統領補佐官が辞任しました。
就任前からの側近中の側近でしたが、
1ヶ月も経たずに辞任に追い込まれました。
ただ、内容が内容です。
「フリン疑惑」などと洒落を言っている場合ではなく、
疑惑が本物ならヒラリー氏以上の大問題ですし、
矛先が大統領本人に向かえば政権が危うくなります。
トランプ政権が発足して日替わりで大事件が発生します。
トランプ氏と側近達の言動ひとつで相場が激震し、
急上昇したり急降下したりと忙しいです。
おそらくトランプ氏や娘婿のクシュナー氏らと、
直接のコネクションがある人々は大儲けしてるでしょうが、
「お仲間」ではない私達、外国人の投資家にとっては、
相場は常にギャンブルになってしまっています。
トランプ政権は「最初の100日」において、
強力な景気浮揚の「玉」を出すと「期待」されており、
いずれの「玉」もパワー満点であることは、
当選決定の翌日からずっと証明されています。
財政出動と金融規制改革という2つの「超大玉」が、
「期待」通りに出てくればNY市場は一段高となり、
日経平均もその「おこぼれ」を頂戴する形で、
さらに上を目指す可能性は当然にあります。
しかし。
いかんせん、トランプ政権は発言や政策の内容だけでなく、
その存在そのものが「予測不能」です。
先行きに「期待」して乗っかろうにも、
常に「トランプ・リスク」がつきまとってきます。
前々号メルマガ(第146号;2月5日)で申し上げた通り、
「トランプ政権」が4年間続くと考えている人は、
欧米指導者層では少数派となってきています。
特に、今回のフリン補佐官の疑惑の本質は、
トランプ陣営の「ロシア・コネクション」そのものです。
「例の組織」が簡単に退いていくとも思えず、
今後も波状的な猛攻があると考えることが自然です。
「2年後の中間選挙まで持たない」とか、
「夏にはジ・エンドだろう」とか囁かれています。
トランプ氏もそれは承知しているでしょうから、
「最初の100日」をド派手にやった後に、
現実的に路線を修正してくると思われてはいますが、
トランプ政権を倒したい側としては、
その前に仕掛けるべきことを仕掛けたいはずです。
今後、いつ、何が飛び出すかまったくわかりません。
そして、前号(第147号:2月12日)で指摘した通り、
そのトランプ氏に自らの運命を委ねた安倍政権には、
「トランプ・リスク」に巻き込まれない怖さがあります。
「トランプ砲」に直接攻撃されるのも困りますが、
「トランプ・リスク」と一蓮托生というのも厄介です。
日米首脳会談で最初の「超荒波」をかわしましたが、
今後、トランプ政権が右に左に揺れるたびに、
安倍政権も吹き飛ばされそうなリスクがつきまとうのは、
前号メルマガなどでも触れて通りです。
安倍政権は、国内でもちょっと目算が狂っています。
政治的な「一強体制」を堅固なものにした上で、
「目玉」のない通常国会を安全運転でやり過ごすつもりが、
到底、予期してなかった低レベルの問題が連続して急浮上し、
3大臣が衆院予算委で集中攻撃され、立ち往生しています。
今はまだいいですが、春先以降、潮目が変われば、
安倍政権には深刻なリスクとなりかねませんので、
次号メルマガ(第148号:2月19日)で「現場情報」を書きます。
米国、欧州、そして日本の政治だけでなく、
いろいろとショッキングな話が連続しています。
東芝の件もショッキングでしたが、
金正男氏の暗殺も言葉が出なくなる話です。
(半島情勢については前号メルマガで懸念を書きました)
どこでどんなリスクが噴出するかわからず、
何がどう相場に影響するかわからないという、
そんな不確実性の時代を、今、私達は生きています。
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