「米国の景気減速」をどうみるか。
先週金曜日の日経平均は終日にわたって下落。
私の懸念がそのまま顕現してしまった恰好です。
私が、特に「由々しき事態」と考えるのは、
ナイトセッションで顕著になった米国の景気減速です。
年初からの下落には、
・ふたたびの中国不安(当局のコントロール喪失)
・サウジの瀬戸際戦術による経済、軍事両面の不安
・北朝鮮の(自称)水爆実験による緊張
といった同時多発で発生した不安要因があります。
ただ、それらの外部要因は、現時点では「不安」の段階です。
しかも、「マネーゲーム」としての乱高下をもたらしはしますが、
現時点では日本の「実体経済」への影響は少ないとみられます。
しかし、米国がリセッション入りするのであれば話は別です。
米国民の消費が旺盛だからこそ世界経済は安泰なのであり、
「アベノミクス相場」における株価上昇も続いてきたわけです。
それなのに、米国民がモノを買わなくなったら、
日本企業の「稼ぐ力」を大きく削ぐことになります。
メルマガで何度も解説しているように、
「稼ぐ力」こそが株価算定の「基準値」ですから、
日経平均株価の水準も大いに目減りしていくことになります。
昨年は、米国利上げの後、どの程度の期間、好景気が続くのかが、
世界的な関心の的となっていました。
過去の事例を見る限り、利上げから景気後退まで、
半年から1年くらいはかかるというのが一般的な理解でしたから、
利上げ後の株式市場は少しぐずつくものの、
しばらくは株高局面が続くとみたアナリストも多かったものです。
しかし、実際には、利上げの翌月に世界中で不安要因が台頭し、
あわせて、米国の景気減速の予兆が取り沙汰されています。
米国が本当に景気減速に向かうのか、
それともここからしばらく持ち直すのかはわかりませんが、
NYダウは急落して15000円台に突入してしまいました。
前号メルマガ(第91号:1月17日発行)では、
このことが持つ意味をたっぷりと解説しましたが、
日経平均にとって非常に重要なファクターであるのは間違いありません。
大多数の国民の賃金をみても、不動産市場をみても、
日本の「実体経済」が決してよいと言えないところに、
頼みの綱の米国が減速を開始するのは困ったことです。
もしかしたら思ったより早くに、重大局面が来るかもしれませんが、
投資家たるもの、どんな状況でも生き残り、利益を積み重ね、
次世代に大きな富を継承する道を探る必要があります。
前号メルマガでは「基盤的国策銘柄」を使った投資戦略について、
ひとつのアイデアをお示しし、分析しましたが、
日米両国の経済の深層部分で何が起こりつつあるのか見極め、
引き続き、ベストな戦略について考察して参りたいと思います。
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