当局の「玉」の効果と賞味期限。
昨日の日経平均は大幅反発。
ちょうど一週間前にあった上昇も、
中国市場の高騰がきっかけでしたが、
先週末の米国の株高の流れの中で、
昨日も中国株も高くなっています。
少し前まで漂った「失速」ムードは、
とりあえず市場から払拭されています。
国内の感染「確認」数が激増しても、
それでもGoToキャンペーン等で、
経済活動の再拡大を目指すという、
日本政府の「賭け」の姿勢もまた、
新たな上昇圧力を生み出していることも、
前号メルマガ(第325号:7月12日)でも、
新たな要因として指摘しているところです。
これらの当局の「玉」はまだ効いており、
政府の「経済重視」のメッセージを受け、
株価もしばらく「横這い」から脱却して、
上値を追う可能性も芽生えたようです。
しかしながら。
当局の政策的な「玉」の効果によって、
短期的に株価が押し上げられる現象が、
中長期的な経済の回復を意味しないのは、
これまでも何度も確認されてきたことです。
景気のトレンドが逆転していかない限り、
いずれ「玉」は賞味期限を迎えるものです。
それに加え、今回の日本政府の「玉」は、
「ロックダウンせず」との決断をした、
3月から5月の緊迫局面とは次元が異なり、
国民に「大量移動」を促すものであるため、
「賭け」としての「危うさ」が増しており、
これが原因で感染爆発を促進したならば、
何が起き得るのかという点だけは、
よく考えておいた方が良さそうです。
買うにしても、売り待ちにしても、
仮に上値を追う展開になったとしても、
どのあたりがその限界点になるのかを、
見極めつつの相場になりますので、
日々の値動きに一喜一憂せずに、
大きなトレンドを掴んでいくことを、
今後とも心掛けていきたいものです。
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