株価と経済の「ギャップ」と「2次補正」の効果。
昨日の日経平均は大幅反発。
緊急事態宣言が「前倒し」の形で、
全国の全てで解除されたことは、
海外でも好感されているようで、
感染を封じ込めたことそれ自体と、
安倍政権の「経済重視姿勢」という、
2つのメッセージを送っています。
また、あわせて漏れてきた情報として、
2次補正の事業規模がかなり大きく、
また100兆円を超えるという憶測も、
市場にはインパクトがある話です。
巨額の拠出による経済効果に加え、
現政権の政権基盤を固めたり、
また「後継政権」への道筋といった、
政治的効果も考える必要もあります。
前号メルマガ(第318号:5月24日)で、
この「戻り局面」の背景として、
経済活動の再開と政府の「景気対策」を、
主要な要因として分析していますが、
日本においてはその両者がともに、
姿をあらわしつつあるといえます。
もっとも、昨日の売買代金自体は、
むしろ「薄商い」といえるレベルで、
力強い上昇が続けていく条件を、
まだ満たしているとはいえません。
今日以降、本格的な買いが入り、
さらに高値を目指すかどうかを、
よく注意してみたいところですが、
2次補正は内容をよく見てみるまで、
期待通りのものかどうかわからず、
実体経済と株式市場の「ギャップ」は、
世界的にも不安視する声が根強いです。
根拠もなく株価が上昇する現象を、
「コロナバブル」と呼ぶ人も多くいて、
期待と不安が交錯している状況ですが、
「バブル」は常に発生するものですし、
どんな「バブル」もいずれ時期がくれば、
大きな傷跡を残して消滅するものです。
株価と経済の「ギャップ」については、
先行する株価の上昇を実体経済が追い、
景気が本格回復していく形の「修正」を、
多くの人が切に願っているところですが、
なかなか困難な事情もまだ多いことは、
前号メルマガで詳述している通りです。
「バブル」を冷ややかに見つめて、
いずれ弾けるのを待つにしても、
先行する市場の期待に賭けて、
この上昇に乗ってみる場合でも、
この点は重視しておきたいですので、
「経済対策」の具体的な中身などを、
よく見極めていきたいところです。
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