瞬間的に「高値トライ」の成功と市場の「コンセンサス」。
昨日の日経平均は続伸し、
瞬間的に「高値トライ」に成功。
年初来高値23608.06円を記録しました。
中国側の「譲歩」が伝えられたことで、
米中の「第1段階」の「部分合意」へ、
「期待」が高まったことが材料となって、
久々に大きく売買代金も膨らんで、
「高値トライ」を誘発したわけです。
米中の「第1段階」の合意成立で、
日経平均が「上ブレ」する可能性があることは、
前号メルマガ（第292号：11月24日）の中でも、
指摘してることではありますので、
瞬間的に高値を記録したというのも、
特に不思議な値動きとはいえません。
ただ、瞬間的な高値をつけた後は、
さらに買い上がる雰囲気にはならず、
むしろ利確の売りに押されてしまって、
23300円台まで下落して引けています。
やはり、「例の水準」を超えての上昇は、
具体的に確固とした材料が出ない限り、
危険がつきまというという認識は、
市場コンセンサスとしてあるようです。
「期待」が高まったのは良いとしても、
本当に協議が妥結するかどうかは、
まだ何も確証を得る材料は出ていません。
米中間で燻る問題は貿易だけでなく、
より深刻で広範囲にわたっています。
区議選で民主派が劇的に勝ちましたが、
香港情勢に中国政府が介入するか、
また、これに対して米国が介入するか、
米国議会の「香港人権法案」に絡んで、
波乱要因のひとつにカウントされます。
香港に連帯を示している台湾に、
中国がどう対応するかという点も、
米中間の懸案事項のひとつですし、
ここ数日、英国などが主導して、
ウイグルの人権問題にも火が付いており、
こういう状況でトランプ政権が、
どこまで中国と手を握れるかは、
よくよく考えておいた方が良さそうです。
「第1段階」の「部分合意」はあるにしても、
その後、何が起き得るのかといった点を、
次号メルマガ（第293号：12月1日）の中で、
あらためて考察してみる予定でおります。
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