世界各地の「黒雲」とトランプ政権の「次の一手」。
(午前0時の更新です)
昨日の日経平均は大幅安。
「利下げ」期待の後退で米国株が下げたり、
米国がイランに対してまた警告を発したりと、
確かによろしくない材料はありましたが、
新たな内容が具体的に出たわけではありません。
実際、為替はそんなに動いてはいませんし、
東証1部の売買代金も2兆円を大きく割り、
閑散気味といえる相場が継続していますから、
日経平均が大きく下げるのはややヘンです。
アジア市場の全面安という「連れ安」の要因が、
確かにあったことも事実ではありますが、
特段、具体的な悪材料が出たわけでもないのに、
弱気の心理が広がり、売られていくというのは、
なんとも後味が悪い状況であるのは確かです。
参院選の序盤情勢分析はいずれも与党有利で、
政局的な波乱は起こりづらいとみられますが、
いつもの「与党勝利=日経平均上昇」という、
安倍政権下で顕著なアノマリーがみられないのは、
不気味なことといえば不気味なことです。
日経平均はイマイチ上昇圧力に欠ける一方、
前号メルマガ(第272号:7月7日)で述べた、
世界各地の「黒雲」が不気味さを増しています。
いろいろと差し迫っている事柄もあります。
イランによるウラン濃縮度の「上限超え」に、
米国が具体的な「次の一手」を示せば、
ちょっと大きな動きになるかもしれません。
米中の貿易協議がどう展開するかは、
その後、具体的な話はとんと出てきませんし、
欧州や日本といった同盟国との貿易協議も、
不気味な沈黙が保たれているところです。
明確な安心材料が出れば良いですが、
いつもの「トランプ流」を考えるならば、
こういう沈黙は警戒を高めさせるものです。
いずれにせよ、中東情勢も貿易戦争も、
トランプ大統領が示す「次の一手」で、
市場に激震をもたらす恐れも否定できず、
「様子見」を強いられる状況が続いています。
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