昨日の日経平均は長大な下ヒゲをつけてプラス転換。

寄付後には安値19115.20円を記録したものの、

なんとそこから引けまでの間に700円以上も戻しました。

これも今年の最高記録ではないでしょうか。

SQがらみで「理由なく」火曜日、水曜日に下げても、

「理由なく」木曜日、金曜日と「全戻し」になることも多く、

それが一昨日、あまり私が下値を追いかけ過ぎなかった理由ですが、

(昨日のブログに書いたとおり、私のターゲットは19750円でした)

昨日の上昇の原動力はなんといっても、

「中国市場が中国政府のコントロール下に戻った」

ことに尽きます。

上海市場は一転して昨日比5%高の急反発をしました。

外部環境さえ安定すれば世界の資金は日本に向かってきます。

私は火曜日のブログで、

「ここしばらく、東京が世界を支えています。」

と書きましたが、相場環境が落ち着いたとして、

世界のリスクマネーが安心して向かう先は今、日本市場だけです。

「米国アタマ打ち」「欧州不安」「中国崩壊」という状況で、

日本市場だけが「アベノミクス景気」に支えられているからです。

昨日の巨大な株価の戻りも、世界中からの日本への期待が、

根強い「先高感」となってまだ存在していることを示しています。

ただ。

昨日は、なりふり構わぬ「株価操作」で大反発した中国市場は、

やはり、「習近平政権へのダメージ」が語られ始めました。

中国当局はメディアやネットでの政権批判を厳しく封じていますが、

習政権による「株安を止める」とのコミットメントにもかかわらず、

そのコントロールを外れて一昨日の大暴落が発生してしまったため、

中国共産党体制の根本的な支配力に疑問が湧いて当然です。

当局は「誰がこれを仕掛けたのか」の犯人捜しに躍起ですが、

その「犯人」が●や●●●だったりすると「動乱」の匂いすらします。

NY市場や米国機関、企業に同時多発で生じたシステム障害が、

もし、これに関連しているのだとすると非常に大変な事態です。

(ここから先は到底ブログに書けませんのでメルマガで)

おそらくは、6月からの中国市場のダウン・トレンドは、

習近平政権による意図的な「調整」から始まったと思われます。

しかし、それが「どこかの誰か」のせいで止まらなくなったため、

狼狽した当局は、一転して強力なPKO出動を余儀なくされました。

昨日、中国市場がちょっと戻したとはいえ、

6月からの下げ相場を押し戻すにはまだ程遠く、

もし、「次の仕掛け」が中国当局のPKOを打ち破る展開となれば、

そのパニックは相当のものになるでしょう。

いずれにせよ、私には、一昨日を境に突然に噴出した、

「習政権が危ないのではないか」という「噂」を大いに気にしています。

世界は、来週にも発生するかもしれない次の「衝撃」を注視しています。

また、ギリシャ問題はどう決着するのかさっぱりみえないまま、

「欧州での銀行倒産」のような「噂」がばら撒かれています。

ギリシャが「新提案」などできる立場なのかどうか大いに疑問ですが、

お金というのは多額に借りてしまえば、借りたほうが強くなります。

会社というのは潰す時には一気に潰してきれいさっぱりしたほうがいいです。

存続するにせよ、潰れるにせよ、あがけばあがくほど、

債権者・債務者の双方に予期せぬ悪い風評が広がってしまい、

それが原因で「連鎖倒産」を招いてしまう恐れがあります。

だから債権者が集まって一日で全部きれいに処理すべきなのですが、

6月末のデフォルト期限からもう10日もたつのに、

欧州首脳が首をそろえてまだ方針が固まらないということは、

市場にとって「方向性が見えない」ということ自体がリスクになります。

今週末から来週あたり、もうひと波乱あってもおかしくありません。

中国にせよ、ギリシャにせよ、危機がこういう段階になってくると、

「実際のところはどうか」よりも、「噂」「憶測」「思惑」が支配します。

先週の記事(7月1日)に「怖いのは「嘘から出たマコト」」と書きましたが、

「噂」がハプニング的に「次の危機」が発生するのが、最も怖いのです。

こういうことを好んで仕掛ける筋が常にいますし、

こうした現象は合理的で理知的な反応の埒外にありますから、

予測も対処もまったく困難です。

当初私は、ギリシャ危機による衝撃はすぐにおさまるとみており、

実際にその後の株価も回復基調にあってその見立てを裏付けはしましたが、

この10日間に「当然やる」と思われてきたことを首脳陣がやらず、

その間にヘンな不安感が蔓延していることを重視するようになっています。

こんななか、日本市場への「期待」と「先高感」だけが、

世界の相場を支えているというのは怖い話です。

東京への「期待」の実態は「アベノミクス」ですが、

「アベノミクス」こそ、典型的な「政策相場」です。

したがって、「政権の強さ」が「相場の強さ」に直結します。

(なお、「政権の強さ」とは、単純に支持率とイコールではありません)

来週には、いよいよ安保法案がらみの「決断」が迫られますが、

それにともなって発生する諸々が、今後の政権基盤に直結するのです。

9月以降も安倍政権が存続しているか、

存続していたとしてレームダックになっていないかは、

安保法案などの「通し方」とそれへの「世論の反応」次第。

今後、外的環境が落ちついたとしても、

日本市場に「熱い夏」が来るかどうかはこれにかかっています。

日本ではまだ、景気回復の実感もないまま、

株と地価だけが上がっているので国民は皆、「きょとん」としていますが、

世界的にみればリーマンショック以来、7年にもわたる景気回復で、

儲ける人はたっぷり儲け尽くして、もう「次」を見ています。

今、私達はそうした重大な岐路にいることを踏まえた上で、

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