岸田政権の「逆転勝利」と株式市場の展望。
衆院選の全議席が確定しました。
「選挙は最後の1分」といいますが、
各党、各メディアの調査・予測が、
投票日の午後以降に覆されるという、
日本政治史上にない大サプライズで、
結果的に与党側の「逆転勝利」です。
選挙戦の最終盤での世論調査でも、
また投票日午前までの出口調査でも、
自民党は40以上の議席を失う一方、
その分、野党共闘の側が躍進して、
政界の地図がかなり変わることが、
ほぼ確実視されていたのですが、
やはり「選挙は水物」でした。
雨の影響か最後の「追い込み電話」か、
はたまた一部幹部の「失言」のせいか、
多くの接戦区で与党が抜き返した上に、
日本維新の会が大飛躍を遂げた一方で、
左派は各党の「不人気」ぶりが響き、
比例議席の減少が致命傷となって、
むしろ左派野党の議席が減るという、
歴史に残る大逆転劇となっています。
岸田政権にとっては「勝利」です。
多くの課題が示されてはいますが、
一定の求心力を得ることに成功し、
今後の政権運営にあたれそうですし、
本来的に安定を好む株式市場には、
プラスの要因であるといえます。
無論、これほどの大接戦ですし、
与党の大物の落選も相次いだため、
「野党共闘」は無意味とはいえず、
来年の参院選以降に向けて野党は、
さらに戦略を練り上げてくることは、
前号メルマガ（第393号：10月31日）で、
詳しく述べているところでありますが、
岸田政権の側にも余裕が生まれたぶん、
そうした挑戦を退けるための「玉」を、
積極的に出してくることも考えられ、
今日から早速、政界は次のステージで、
新たな攻防が始まることになります。
当面は「政治的な安定」という材料と、
年内に出るという経済対策の中身に、
市場の関心は向かいそうですので、
今週の政権側の動きを中心にして、
次号メルマガ（第394号：11月7日）で、
年内、そして来年の株価シナリオを、
具体的に分析したいと考えています。
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