(午前1時の更新です)

昨日の日経平均は反発。

米中合意が維持されるかどうか、

関係者の言葉に一喜一憂して、

上げたり下げたりが続きますが、

若干、警戒感が後退した結果、

ちょっと上昇して引けています。

ひとつの「救い」はトランプ大統領が、

「合意」の維持に強くこだわっており、

両国の政治・外交・軍事面での軋轢が、

経済分野に及ばないように注意して、

不安の「火消し」をしていることです。

現役の大統領がその気でいるのなら、

当面は大丈夫なのかもしれません。

しかしながら。

トランプ氏が来年も「現役」でいるか、

市場が疑問視し始めているのも事実です。

もし「バイデン政権」が誕生するのなら、

下院を占める民主党の論調を見る限り、

今の対中政策が維持されない恐れがあり、

それが株価にどう反映してくるかは、

市場参加者にとって重大な関心事です。

また、前号メルマガ(第322号:6月21日)で、

詳しくその「ジレンマ」を分析しましたが、

「株高」はトランプ政権の「強み」であり、

選挙戦上も有利な点と考えるものの、

もうひとつの「強み」の「対中強硬策」と、

ある点から矛盾・相反するものでもあり、

「大統領選」がいよいよ苦しくなれば、

どこかの段階でどちらを選ぶのかを、

迫られる瞬間があるのかもしれません。

多くの人が警戒する「ちゃぶ台返し」です。

トランプ氏の片言隻句ではなく、

米国政界の構造的要因から導かれる、

対中政策の変化の可能性にこそ、

より注目する必要がありますので、

日経平均の未来を考えるにおいても、

今後ともそのつもりで観察をして、

分析と考察を深めたいところです。

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