おはようございます。

日経平均がこれほど乱高下するのは、

1990年代から推し進めてきた政策が作り出した、

構造的な問題です。

様々に法規制や会計基準を変えた結果、

日本の金融機関も、機関投資家も、そして個人でさえも、

誰ひとり、株式などのリスク資産を持とうとせず、

ひたすら現金ポジションを高め、

それを究極の安全資産である「国債」だけに投資してきました。

これが、さらにリスク資産の価値を落とすという、

悪いスパイラルに陥った結果、

事実として「国債が一番儲かり、株が一番損をする」という、

いびつな構造がずっと続いてきたのです。

その一方、外資は旺盛に投資チャンスを探っており、

後述する日本市場の「ある特性」に気づきましたから、

「草刈り場」だと思って資金を投じた結果、

日本株取引における外資の比率はすっかり高く(7割)なり、

今や、日本市場は外資(ヘッジファンド)に支配されるようになりました。

日本国内には、日本株の巨大な買い手がいません。

だから、外資が「売り玉」「買い玉」をぶつけると、簡単に値動きします。

群小の日本人個人投資家は、その都度冷静さを失い、

過熱したり、パニックになったりして、

高値掴みをしたり、底値で投げたりしますから、

常に「想定外」の水準まで上げたり、下げたりします。

こうして、外資の「思惑」のまにまに、

上にも、下にも、常に行き過ぎた値動きをするという、

世にも珍しい市場ができてしまったのです。

これは、「グローバル化」のせいではなく、

政府の金融政策が、自国市場をそうした構造にしてきたのです。

もっとも、この特性を読み切れば、

これほど儲けやすい市場もありません。

ボラタリティが大きく、

上にも下にも行き過ぎる傾向があるとはいえ、

どちらかに偏った後には、必ず「戻す」動きもあります。

上の「異常値」をつけたと思ったら、いったんは「正常値」まで戻る。

そして、下の「異常値」まで行ったら、また「正常値」まで上げてくる。

水曜日のように「不意打ち」のような暴落や急騰が、

常に発生する日本市場であるとはいえ、

極端な動きがいつまでも続かないという

「自律復元プログラム」もまた、備わっています。

まあ、株価とは会社の将来的な期待収益を、発行株数で割ったものであり、

期待収益の値はひとつである以上、

どこかの線に収斂するのは当然のことです。

これがわかれば、日本市場ほど儲けやすい市場もないでしょう。

ちょっとしたことで、すぐ「異常値」をつけるので、

どかんと脅せば順張りで必ず儲かります。

その後、皆が「異常値」だと認識したら、

今度は一斉に戻し始めるのですから、

上か下かで待ち伏せすれば、簡単に利益が出ます。

実際、ヘッジファンドはそうやって利益を上げてますし、

だからこそ、日本市場に莫大な資金をつぎ込むのです。

日本の成長性に期待して「投資」するのではなく、

単純で、わかりやすく、儲けやすいから「投機」をやってくるわけです。

私たちも、この特性に気づき、

外資にコントロールされるのではなく、

外資がコントロールしていることを読み切って、

堅実に利益を出したいものです。

本日は、毎月恒例のオプションSQです。

いわば、日経平均独特の「名物」のようなものですが、

節目の価格を狙った「思惑」だけで、

他の材料そっちのけで、跳ねたり、急降下したりするのですから、

冷静にみるぶんには、これほど面白いものはありません。

先月のSQが、13892.77円という想定外の下げとなったため、

私は即座に出動し、その後の戻りでしっかり利益を出したことは、

旧ブログとツイッタ―で完全実況中継したので覚えておられると思います。

「必ず戻す」とわかっている「異常値」なのですから、

これほどイージーな場面もありません。

もちろん、今日のSQがそうした「異常値」に突っ込むかどうかは、

直前の板をみなければわかりません。

今日は朝イチで、ある会合に出る予定なのですが、

9時前後にはケータイをちらちら眺めながら、

チャンスがあれば出動するかもしれませんが、

昨日の日経平均終値付近(14163.78円)であれば、

別に「異常値」でも何でもありませんから、

「休むも相場」を決め込むとは思いますが。

いずれにせよ、皆さん、SQ週に何かあっても、

驚いたり、不安になったりなさいませんよう。

おかしなことが起きれば、それはむしろチャンスです。

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※本ブログは国際情勢、政治、経済に関する情報分析と、私自身の相場分析、トレード戦略をお伝えすることが目的であり、読者の皆様への投資助言、推奨のようなことは一切行っておりません。また、記事の内容には万全を期していますが、市場では常に「想定外」の事柄が発生する以上、その正確性を保証するものではありません。さらにいえば、相場予測が正しくても、それで勝てるとは限りません。読者の皆様が、本ブログの記事を参考にトレードなさり、損失を出されることがあっても、筆者はいかなる意味でも責任を負いかねますことをご承知おきください。いずれにせよ、投資においては自己責任が絶対の原則ですから、情報武装、知識武装、リスクヘッジに万全を期されることをお勧めします。皆様が大きな富をつかまれることを、心よりお祈り申し上げます。

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