結局、黒田日銀は動かず。

「追加緩和(バズーカ3)」が出るかも、という「期待」で、

ほぼ「ど真ん中」近辺まで寄せていた日経平均は、

「期待」が「失望」にかわった瞬間にひと休みとなりました。

今日、明日は米国FOMCの決定に「期待」が集まります。

こちらは「動かない」ことへの「期待」です。

本来なら景気調整をしたい米国が利上げを先送りするということは、

昨年秋からの世界市場の変動を重く見ているということであり、

米国当局が「問題を認識している」というそれ自体が、

世界市場全体の安心材料となり、混乱を一服させます。

イエレン議長がこの「期待」に応えてくれるかどうか、

また、イエレン議長の「問題の認識」の度合いがどうかで、

市場に吹く「期待」の風がどうなるか決まるでしょう。

ここしばらくの相場は基本的に「期待」の風で上昇し、

その後の「事実」でどうなるか決まるというのは、

前号メルマガ(第99号:3月13日発行)のシナリオ通りですから、

今週の、ここまでの値動きもセオリーに沿った動きといえます。

今日以降の値動きはまず、米国の決定に左右されますが、

日本政府が温存している「玉」の存在も無視はできません。

衆院を解散しようがすまいが、参院選は必ずあります。

「改憲」を目標に掲げた以上、「何らかの手段」でもって、

参院で3分の2をとる必要はありますから、

政権側がかなり強力な「玉」を出すことが「期待」されており、

この「期待」の風が相場に影響を与えます。

ここが、先月までの相場環境とは変わったところです。

もっとも、「玉」を繰り出すにはリスクもあります。

前号メルマガでは温存されている「大玉」を挙げましたが、

いずれも、強烈な副作用や後遺症の存在が否定できず、

政治的なバーが高いことも間違いありません。

撃つにしても、そうしょっちゅうは撃てない「玉」です。

それらを、いつ、どのタイミングで政権側が撃ってくるか、

あるいは結局、ついぞ撃てずに終わるのか。

政権側の駆け引きの焦点はそこです。

民維新党が「民主」の名を捨て、

「民進党」としたことをもって、

「民主党の悪評をぬぐえず」「20年で消滅」など、

保守系メディアが大喜びで報じていますが、

本来、「政権の御用メディア」が書くのであれば、

「民主党は消滅した」と表現するのではなく、

「名前は変わっても民主党である」としつこく断言し続け、

「民主党というレッテル」を残すべきでしょう。

この時期に、野党のイメージが刷新され、清新な印象となるのは、

政権にとっては絶対的に好ましいことではありません。

これは、株価上昇の「玉」を含む政権側の選挙戦略に、

大きく影響を与えるものと思われますので、

次号メルマガ(第100号:3月20日発行)で、また書きます。

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